自分が伸びる場を見つけたFirefox OS: アプリはHTML5, デバイスは途上国低価格機

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ZTEの昨日(米国時間2/25)の記者会見の内容は旧聞ばかりだったが、少なくともこの中国のOEMの初のFirefox OSスマートフォンで遊ぶことはできた。低コストを第一目標とするこのOpenと呼ばれる機種は、ZTEのキャッチフレーズによれば、“冒険好きで新しいものを試したがっている若者たち”がターゲットだそうだが、どこがそうなのか?

Openの3.5インチディスプレイは、好悪両面がある。スワイプやタッチへの反応は速くてスムースだが、小さいからアクションに精度を要する(テキストの正しい場所をタップするときとか)。指の太い人は困るかもしれない。色の再現力はそれほどではないし、視野角も狭いが、まあお値段相当か。

Openの良い点は、まず、かわいいこと。余計な、ごちゃごちゃしたものがない。かどがまるいのも、かわいい。オレンジとブルーのソフトなプラスチックを着ていて、その色はなんとなくFirefoxを強調しているようだ。リアカメラは3.2メガピクセルの固定焦点だから、もちろん感動的な性能ではない。

率直に言ってこのハードウェアは、HPのSlate 7と同様に、派手なニュースになるネタがない。でも、それで当然だろう。この記事の画像からもお分かりと思うが、Openは明らかに途上国向けの製品だ。まずヨーロッパでローンチしてから、この夏にはラテンアメリカへ向かう。乗る馬(キャリア)は、Firefox OSの大スポンサーTelefonicaだ。まだ価格の発表はないが、Mozillaのエンジニアリング事業担当マネージャMichael Treeseによると、部品コストは総額で100ドル未満ぐらい、というから、最終価格も相当安いだろう。

そしてもちろん、気になるのはFirefox OSだ。記者会見で実機を試した時点では、最終リリースではなく、まだキャリアによるテストなどが待っている。でも、Firefoxのブート画面は、なかなかキュートだ。ブートはすぐ終わるから、ユーザがタップしたロック画面を出すのに待たされることはない。

Firefox OS(以下FFOSと略記)はこれまでの数か月で何度も見たから、ぼくにとっては見慣れたインタフェイスだ。ホーム画面をさっとスワイプすると、大量のHTML5アプリが出る。電話、メッセージング、Firefoxブラウザ、カメラの4つは大きな固定アイコンがある。ナビゲートは十分にスムースだが、たぶんハードウェアが非力なせいで、ひっかかる瞬間もある。アプリの立ち上げには、気になる遅さはない。

FFOSユーザにとっては、今からすでにかなりのアプリがある。FacebookとTwitterのFFOS専用アプリ、Pulse、AirBnB、SoundcloudなどなどはHTML5アプリがある。Firefox Marketplaceへ行けば、“数千本”ぐらいのアプリがすでにある。ただしMozillaが念を押して曰く、今のところFFOS機のユーザがアプリやコンテンツを入手できる場所は、ここだけだ。ユーザは主に途上国の人びとと想定されるから、彼らのお金の節約のために、 Mozillaはリアルタイムのネットワーク/トラフィックモニタツールを、同機にプレインストールしている。

あらゆる点から見て、Firefox OSには確かに将来性がある。もちろん、まだ磨き込みは必要だ。機能面で、Androidなどと互角に勝負できるか? それは、まだまだ。Mozillaも、その点は率直に認めている。

TreeseはFirefox OSの機能集合について、“まだ力の差があるが、1年で追いつきたいと考えている”、と述べる。短納期低価格機のプロであるZTEを味方に付けたことは、Mozillaの目標市場を考えると賢明な動きだ。まだ評価用の最終製品はないが、でもこのおちびさんは、価格とマーケティングが適正なら、大ブレークするかもしれない。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))