自動車共有サービスのGetaroundはBraemar Energy VenturesがリーダーとなったシリーズCのラウンドで4500万ドルの資金を調達した。このラウンドにはトヨタと中国のSAIC自動車が参加した他、以前からの投資家であるMenlo VenturesとTriangle Peak Partnersも加わっている。
Getaroundはこのラウンドで得た資金をベースに世界各地の有力交通関連企業との提携を拡大していく計画だ。世界中の人々があらゆる場所で即座に自動運転車にアクセスできるようにすることが最終的な目標だという。
Getaroundはこれまでもパートナー・ネットワークの拡大に熱心だった。最近ではUberとの提携を発表している。これはGetaroundのユーザーがサンフランシスコ地区で付近に駐車しているUber車を利用できるようにするためだ。これはUberにとっても稼働率をアップさせる効果がある。昨年10月にはトヨタと提携している(Getaroundはこのときトヨタが戦略的な投資を行うことも発表した)。
トヨタはリース契約においてGetaroundに参加することを奨励するインセンティブを設けた。つまりトヨタ車をリースする場合、Getaroundに参加していれば、レンタル料金がリース費用から差し引かれて所有者の負担が軽減される。
Getaroundはメルセデス・ベンツともパートナー契約を結んでおり、所有者がGetaroundを通じてレンタルを行えるようにしている。Getaroundではこうしたパートナー・ネットワークを世界の主要自動車メーカーに広げていきたい考えだ。Getaroundではメーカーがレンタル機能を工場で組み込んだ自動車を提供することを期待している。新たに調達した資金はこうした目標を達成するために用いられる。
自動車共有ネットワークの仕組が来るべき自動運転車の時代に与えるインパクトを想像することは容易だ。Getaroundでは自動運転のテクノロジーが現実のものとなったとき、車両を誰もが手軽に共有できるようにするソフト、ハードの開発に全力を挙げている。ただしそれまでの間は、現行自動車の共有を助けることによって自動車保有の負担を軽減し、将来生産台数が漸減することによって自動車メーカーが被るかもしれない損害を軽減するのを助けようとするもののようだ。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)