自動運転トラックのスタートアップであるTuSimple(ツーシンプル)がシリーズDラウンドで新たに1億2000万ドル(約130億円)を調達した。本ラウンドを主導したのは中国最大のミニブログサイトWeibo(微博)を運営するSina(新浪)で、この調達により総額は2億1500万ドル(約233億円)となった。
2015年に創業し、中国、米国ではカリフォルニア州サンディエゴとアリゾナ州ツーソンに拠点を置くTuSimpleは2月にシリーズDラウンドで9500万ドル(約103億円)を調達してバリュエーションが10億9500万ドル(約1184億円)となり、ユニコーンの仲間入りを果たした。今回の追加調達にはUPSからの投資が含まれる。UPSは、アリゾナでTuSimpleと自動運転トラックの使用テストを開始した数カ月後の8月にTuSimpleの少数株を取得したと発表していた。
TuSimpleの累計調達額は2億9800万ドル(約322億円)となる。本ラウンドにおける新規投資者としてはCDH Investments、Lavender Capital、そして一次部品サプライヤーのMando Corporationが名を連ねる。
TuSimpleは、調達した資金を自動運転車両技術の開発の継続やアリゾナ−テキサス間の長距離輸送ルートの拡大に使う計画だ。
TuSimpleは業界用語で言うところの「フルスタック・ソリューション」に取り組んでいる。これは、自動運転に必要な各技術をすべて開発して統合することを意味する。TuSimpleはレベル4システムを開発中だ。SAEの定義では、このレベル4というのは車両が特定の状況で運転のすべてを担うことになる。
2017年後半にTuSimpleは、中国と米国でフルトラック2台のテストを拡大することを目的に5500万ドル(約59億円)を調達した。そして2018年までに、アリゾナ州のツーソンとフェニックスを結ぶ120マイル(193km)の高速道路、そして上海で公道試験を開始した。
TuSimpleのCFOであるCheng Lu(チェン・ルー)氏によると、同社はトラック50台以上と顧客18社を抱える。
そうした顧客の1社がUPSだ。UPSは当初、TuSimpleにレベル4の自動運転トラックがネットワーク内でどのように機能するか理解を深めるためのサポートを依頼した。その提携関係は拡大した。両社は5月、UPSネットワークのサービスと効率を改善できるか試そうと、ツーソンとフェニックスを結ぶルートで貨物を積んで走る自動運転トレイラーの試験を開始した。UPSとTuSimpleは目下、フェニックス-ツーソン間で毎日試験を行っている。
画像クレジット: TuSimple
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(翻訳:Mizoguchi)