自転車で走りながら、どちらに進むべきかを悩んだことのある人は多いことだろう。そうした経験を持つ人に、Haikuを提案してみたい。小さな自転車用コンピューターで、自転車用スマートウォッチ的な機能を持つ。開発したのはフランスのスタートアップで、現在Kickstarterキャンペーンを展開中。今なら70ドルでHaikuを入手できる。
Haikuは自転車のハンドル部に取り付けて用いるが、簡単につけはずしをすることができる。Bluetooth経由でスマートフォンと繋がり、進行方向など必要な情報を伝えてくれる。
Haikuを利用するのは自転車に乗っているときだけとなるので、デバイスには複雑なインタフェースなど全く備わっていない。目的地の設定などはスマートフォン側で行うようになっている。曲がるべき道にやってくれば、Haikuの画面上にシンプルな矢印が表示されるという仕組みだ。
スマートフォン側にメッセージを受け取ったり、電話着信があった場合には、Haikuに備わったカラーLEDが明滅して知らせてくれるようになっている。送られたメッセージをみたいときには、Haikuの前で手を振ればOKだ。走っている間は運転に集中し、そして停まった時に簡単にメッセージの確認などを行うことができるわけだ。
また、通常のサイクルコンピューターが行うようなこともできるようになっている。たとえばスマートフォン側のGPSを使って自転車の速度を計測することもできる。また走行データはStravaにアップロードされるようになっている。AppleのHealthKitやGoogle Fitと連携することも可能だ。
実は6月にプロトタイプを見せてもらったことがある。そのときに予定されていた機能はどうやらすべて盛り込まれたようだ。細部を見れば、Haikuのメンバーがみな自転車大好きな連中ばかりであることがよくわかる。ハンドルへの着脱の容易性をみても、自転車乗りのニーズに応えようとしていることがみてとれるだろう。自転車から離れるとき、高価なパーツは取り外して持ち運びたいと考えるのが普通なのだ。
Haikuにはボタンもなければ、またディスプレイもタッチ式になっていない。自転車乗りは往々にして手袋をつけているわけで、その点から考えても当然のことと思える。バッテリーは充電式(マイクロUSBケーブル)で、1回の充電で12時間動作するそうだ。
これを「タイヤの再発見」的デバイスであると考えてしまう人もいるかもしれない。確かに機能的にはスマートフォンないしスマートウォッチでできることばかりだからだ。しかし自転車に乗っているときに便利になるように、とする配慮が隅々まで行き届いている。スマートフォンがあればできることばかりではあるが、しかし自転車ライド時に「よりよく」行うことができるのだ。
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(翻訳:Maeda, H)