迷惑電話が全世界で2019年に18%増加、日本はランク外

最近、迷惑電話が前より多いなとお思いのあなた。そう、あなたは正しい。あなたのお仲間はとっても多い。Truecaller(トゥルーコーラー)によると、今年の全世界での迷惑電話は前年比で18%増えた。米国時間12月3日に発表された今年の年報で同社は、今年の1月から10月までにユーザーは260億回の迷惑電話を受けた、それは前年同期の177億に比べて大きな増加だと紹介している。

米国は前年に続き、迷惑電話が8番目に多い国だ。特に今年は、ロボコール(ロボットがかける迷惑電話)が35%増えた。今年前期の別の報告書でTruecallerは「昨年は推計4300万人の米国人が迷惑電話に騙されて約105億ドルを失った」と語る。

ブラジルが前年に続き、迷惑電話のトップだ。日に日に増えているこの国の迷惑電話の真犯人は、自国の通信事業者とインターネットサービスプロバイダー。Truecallerによると、過去12カ月で通信事業者からの迷惑電話は全体の32%から48%に増加した。

迷惑電話の多い上位20カ国

Truecallerの年報には「通信事業者の迷惑電話は、何かのサービスや商品の特価提供や、データプランの上位移行のお勧めなどが多い。ブラジルでは詐欺電話も相変わらず大きな問題だ。2年前には迷惑電話業者のわずか1%が詐欺関連だったが、昨年は20%、今年は26%だ」と記載されている。

この報告書からわかるのは、迷惑電話の正しい理解が難しいということだ。共通点は少なくて、ありとあらゆるタイプの事業者が迷惑電話の送信に手を染めている。6位となっている南アフリカでは、技術サポートや職業斡旋を装った詐欺電話が多い。

さらにいくつかの例を挙げると、7位のチリでは迷惑電話の72%が借金取りを騙る。12位のUAEはブラジルと同じく通信事業者が迷惑電話の最大の犯人だ。第2位のペルーと3位のインドネシアは、全国的に迷惑電話が荒れ狂っている。ペルーでは1カ月に30回以上の迷惑電話がかかってくる。クレジットカードやローンをしつこく勧める迷惑電話が多い。

インドネシアでは、迷惑電話が1年で倍増した。特に多いのがワン切りだ。家族や友だちが事故や急病で入院したから至急お金が必要という詐欺電話も多い。

20年間でモバイルのユーザーが100万から10億以上に増えた第5位のインドでは、前より落ち着いたとはいえ、迷惑電話が相変わらず増えている。迷惑電話の80%を、通信事業者またはテレマーケター(電話営業)がかけている。

迷惑SMSの上位20カ国

またTruecallerの報告書によると、今年は全世界で86億通の迷惑テキストが送受信された。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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