人生の大半がハムスターホィールであることを思い出させてくれて、Execさんありがとう。このインフォグラフィックの目的は、人生はとても短いから無駄なことをしているひまはない、日常の雑用はすべてExecにやらせなさい、とうったえることだ。でも、これを見た人は、人生をギブアップしたような気持になるかもしれない。食べることと寝ることと仕事と雑用をすべてさっ引(ぴ)くと、何も残らない。つまり、あなたはすでに死んでいる。
“家族や友だちと過ごすのもあと9年。遊ぶのも笑うのも泣くのも、恋をするのも海外旅行をするのも自分の情熱を追うのも、あと9年しかない”。と言われると、洗濯は自分でせずにアウトソースすべきだ、という気になるかもしれない。ぼく自身も、Execでは信じられないような体験をした。たとえば車をパーキングメーターのところに駐車したままにしておいたら、急に出張が発生して、そのときExecが車をうちまで持ってきてくれた。
しかしこのインフォグラフィックは、Execにお金を払ったら余命は9年より長くなる、とは言ってない。TaskRabbitやUber、Zaarly、それにExecなどの“雑用のコンビニ”サービス(便利屋サービス)は、お金と引き換えにあなたの時間を増やしてくれる。同時に、アメリカの所得格差の解消に貢献するかもしれない。高級車を買えないことはいい。でもExecは、生きる価値のあることを生きなさい、と言っている。