高高度飛行ジェット機からのロケット打ち上げでVirgin Orbitと英国空軍が合意

億万長者のRichard Branson(リチャード・ブランソン)氏が率いる小型人工衛星打ち上げ会社のVirgin Orbit(ヴァージン・オービット)は、英国空軍(RAF)の小型人工衛星の打ち上げに関する初期契約に署名した。この契約は英国空軍のArtemisプロジェクトの一環であり、Virgin Orbitは英国のGuildfordをベースとするSurrey Satellitesのハードウェアを、デモミッションとして打ち上げる予定だ。

これは、英国に人工衛星の打ち上げ能力を提供したいというVirgin Orbitの意向とも一致している。英国は1971年に自国のロケットにより人工衛星を打ち上げたが、その射場はオーストラリアに設置された。Virgin OrbitはCornwallにスペースポートを設置すると発表しており、2020年代前半に改修されたボーイング747からロケットを打ち上げる予定だ。

Virgin Orbitの打ち上げ方法は地上ロケットを含んでいない(必要なのは伝統的な飛行場だけ)ので、コストを考えると大きなメリットがある。基本的にはボーイング747の主翼に小型ロケットが装着され、高高度にて分離し、軽いペイロードを搭載して地球の低軌道へと比較的に短い距離を飛行するのだ。

この方法では、大きくて重い人工衛星を宇宙へと打ち上げることはできない(皮肉なことに、政府や軍関連ではそれが一般的なのだが)。しかし、製造や打ち上げ価格の両面でコスト的なメリットがあり、人気の高まる小型人工衛星の打ち上げには最適だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter