自動車の走行データを活用した各種サービスを提供するスマートドライブは9月14日、高齢の家族などの運転見守りサービス「SmartDrive Families(以下、Families)」を正式リリースした。
高齢化が進む日本では、高齢ドライバーによる運転事故は社会課題の1つだ。法律として免許を返上する年齢を定めるべきなどの議論はあるが、運転のスキルや安全性は個人によって大きく異なる。特に、僻地に住む人たちにとってはクルマは生活に欠かせない移動手段であり、できるだけ長く免許を保持したいというのが正直なところだろう。
そんな課題を解決するため、スマートドライブが開発したのがFamiliesだ。クルマのシガーソケットに専用デバイスを差し込むだけで、運転の安全度や特徴などの走行データを取得することができる。取り付け工事も不要で、約5秒で取り付けが完了する。月額料金は2480円だ。
走行データは専用のスマホアプリから見ることができる。クルマの現在地、走行ログ、急操作のアラートなどをリアルタイムで確認することが可能だ。それぞれ走行ログごとにハンドリング、加速、減速のスコアを確認できるため、運転の“クセ”を把握して今後のアドバイスにつなげることもできる。
スマートドライブはこれまでに保険会社などと共同で、数万車分の走行データを分析。そのノウハウをもとにスコアリングしている。
スマートドライブ代表取締役の北川烈氏によれば、同社は今後、ランキングや運転診断レポートなどの新機能の追加、Familiesの走行データと保険料金との連動などにも取り組んでいくという。また、自治体との連携して免許返納の判断にデータを活かすことも将来的に進めたいとしている。
スマートドライブは2013年10月の創業。2018年8月には産業革新機構などから17億円を調達している。