新たに公開された統計によると、テキサス州の当局は2018年の4ヶ月間、裁判所が許可した盗聴命令のもと、920万件のメッセージを収集していた。テキサス州南部地区の連邦判事によって許可された今回の盗聴は、麻薬操作の一環として実施され、年次盗聴報告書によれば2018年における最大の盗聴件数となった。
この事件については、149人が盗聴の対象となったこと以外はほとんど知られていない。盗聴命令は昨年に失効し、司法当局が事件を公開した。現在まで、逮捕者は出ていない。
これに続き、ペンシルバニア州東部地区でおこなわれた別の麻薬調査では、警察が3ヶ月にわたり45人から910万件のテキストメッセージを盗聴していた。こちらでも、逮捕者は出ていない。
この2件は、ここ数年で確認された最大の盗聴ケースだ。
盗聴は米情報機関外部の検察官による、最も侵略的な法的監視方法の一つだ。電話利用記録装置や追跡装置により、当局が電話の発着信を把握し、盗聴によって会話の内容やテキストメッセージにリアルタイムでアクセスできるようになる。リアルタイムの盗聴によるプライバシーの侵害を考えると、裁判所命令による盗聴許可のハードルは、他の監視手法よりもずっと高い。
しかし、米裁判所は年次透明性報告書のなかで、2018年に認証された盗聴およびその後の有罪件数は、大幅に減少していることを指摘している。2018年には2937件の盗聴が許可され、これは昨年比で22%減だった。報告書はまた、暗号技術を利用した盗聴の件数が増えており、盗聴の非効率化を指摘している。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)