私たち日本人にとって、アプリ(特にゲームアプリ)は生活に欠かせないものであるようだ。
アプリ市場データを提供するApp Annie(アップアニー)は5月12日、アプリの利用状況に関する調査レポートを公開した。これは、ユーザーのアプリ利用時間や所持数を国別に分析したもの。
今回の調査により、日本人1人あたりのアプリ所持数は平均100本以上で世界第1位であることが分かった。だが、本当に興味深いのは、この結果から読み取れる日本人のアプリの使い方に関する特性だ。
日本人が実際に利用するアプリの数は月平均で約30本以上。所持数との割合を考えると、他国より低い数字だと言えるだろう。だが、1日平均の利用数を見ると日本は世界5位の約10本となっている。
これについてApp Annieは、レポートの中で「(日本人の)アプリ所持数自体は世界に比べ高い数値を出していたものの、1日あたりの利用本数は平均値でした。日本は様々な種類のアプリをインストールし、その中から必要なものを数本ずつ毎月利用するという特性が垣間見れる」と分析している。
そのほかにも、日本人のゲームアプリの利用時間は1日あたり1時間を超え、同程度の時間をゲームに費やす日本と韓国が他国を圧倒していることも分かった。
他の国々の結果を見ても、モバイルゲームの平均利用時間は調査対象となったすべての国で2015年から2017年にかけて増加していることが分かる。これについてApp Annieは、「アプリストアの収益全体に占めるゲームの割合は約75%を占めているが、世界的にゲームゲームプレイ時間が増えている点は、モバイルゲームが今後も引き続きパブリッシャーに大きなビジネスチャンスをもたらすであろうことを示唆している」とコメントしている。
ところで、TechCrunch Japanでは以前に同じくApp Annieが発表したアプリの収益ランキングを取り上げたことがある。
アプリの収益ランキングTOP5
1位 | Tencent | 中国 |
2位 | Supercell | フィンランド |
3位 | NetEase | 中国 |
4位 | Machine Zone | 米国 |
5位 | Activision Blizzard | 米国 |
上位の企業はいずれもゲームアプリに強い企業だ。1位のTencentはコミュニケーションアプリの「WeChat」のイメージが強いが、スマホゲームにもフォーカスする企業でもある。同社の2016年第4四半期の決算では、総収益が約63億ドルであった一方、スマホゲーム単体で15.5億ドルを稼ぎ出している。また、2位にランクインしたSupercell(「クラッシュ・オブ・クラン」で有名)は2016年6月にTencentに買収されている。
同じく、中国のNetEase、アメリカのMachine Zone、Activision Blizzardはいずれもスマホ向けゲームアプリを手がけている。