七面鳥の運命はオーブンの中か(それとも上のカット写真のように)野原で自由に暮らしているかわからないが、早い段階の統計でも年末商戦に向けて消費者のオンライン利用が進んでいる傾向が見てとれるようだ。Adobeは今年のeコマースの売上をモニターしているが、それによると、アメリカではサンクスギビングデー〔感謝祭〕の当日、東部時間で午前零時から午前11時までの間にオンラインの売上が3億3600万ドルに上ったという。
この休日の商戦全体の売上は史上初の20億ドルの大台に乗ることになりそうだ。20億ドルという金額は2015年の売上を15.6%上回る。
モバイルの売上も新記録になりそうだ。8億2000万ドルがスマートフォンとタブレットからのセールスになる。過去、iOSデバイスはAndroidデバイスを通販の売上高で上回ってきた。iOSデバイスの売上高平均が144ドルに対してAndroidは119ドルだった。Adobe調べではサンクスギビングデーのリテール・サイトの訪問の55%、オンライン売上高の38%がモバイル・デバイスからのものだったという。
一方今年IBMはBenchmark統計を発表していない。IBMは例年、この統計で1万7000のオンライン・ショップをモニターしてきた。今年もなんらかのモニタリングは行っている。
AdobeよりIBMの数字の方がさらにモバイルに有利だ。 IBMによれば、eコマースのトラフィックのほぼ60%がモバイルからだという。ただし実際の売上高では44%だ。現時点での数字だが、 デバイス当たり売上高では依然デスクトップが134ドル、モバイル118ドルとデスクトップが優勢だ。
Adobeによれば、発表した数字の基礎は延べ210億回のオンライン・サイト訪問によって収集(その後匿名化)されたもので、アメリカにおけるオンライン販売トップ100社の取引の80%をカバーしているという。
われわれはこの後さらに詳しい情報が手に入りしだいアップデートしていく。
Adobe Digital Insightsのマネージング・アナリスト、Becky Taskerは「消費者はサンクスギビングデーのディナーの食事を終わると評判のプロダクトやお得なバーゲンを求めてオンラインでショッピングを始める傾向がある。今日で終了する重要な物理的バーゲン会場がいくつもある」と書いている。
Adobeによれば、今月、これまでにオンライン・セールスは272億ドルを売り上げている。しかしサンクスギビングの売上は対前年比で2桁の伸びを示しそうだが、11月全体となるとそこまではいかず、現在は4.28%のアップに留まっている。
しかし サンクスギビングはもともとショッピングが盛んな休日ではなかった。ブラックフライデー(明日)がクリスマスに向けた年末商戦のスタートを告げる日と考えられてきた。つまりeコマースの伸びは今後もさらに期待できる。これに加えて物理的小売店はサンクスギビングには店を閉めていることが多い。そのため理屈の上からしても消費者は一層オンラインに向かうことになる。
これまでのところ、予想どおり、売れ筋のトップはデジタル家電製品で、 iPad、タブレット、 Samsung 4Kテレビ、PlayStation 4、子供向け電動スクーターなどがリストに並んでいる。
画像: Mark Gunn/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)