$25Mを投じた2年間の研究で携帯電話が発する電磁波と雄のラットの発癌に正の相関が見つかる

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【抄訳】
国による大規模な毒物研究事業National Toxicology Program(NTP)が、携帯電話などが発している電磁波への被曝とラットの発癌とのあいだに、わずかながら正の相関があることを発見した。ただしそれは、雄の個体のみだった。

ピアレビュー(同僚審査)を伴うこの2年間の研究は、何千匹ものラットに2年間毎日、一定量の電磁波を照射した。電磁波をまったく当てないコントロールグループも、同期間養育した。被曝したラットの2ないし3%が脳に神経膠腫を生じ、1ないし6%が心臓に神経鞘腫を発現した。

奇妙なことに、雄のラットのみがこれらの発症を示した。さらに不可解なのは、電磁波の露爆を受けないコントロールグループのラットの方が、寿命は短かったことだ。

効果が微弱なので、この結果を安易に人間に外挿することはできない。しかしまた、効果が存在しなかった、とも言えない。

研究の最終結論はまだ出ていないし、経過的報告にすぎないとはいえ、有意な結果であることは確実である。

国立癌研究所(National Cancer Institute)によると同機関はこのニュースに基づいて、携帯電話からの電磁波の放散に関する同研究所のファクトシートを改訂中である。ただしそれに関する詳細説明は得られず、彼らは、研究結果について目下検討中、とだけ言った。

国立衛生研究所(National Institute of Health)は声明を発表し、その中で、この研究は癌との関連を見出さなかったこれまでの研究を置換ないし無効化するものではない、と述べている:

マウスとラットによるこの研究を、今外部の専門家たちが吟味している。これまでの、大量の人間に対する観察データでも、携帯電話の使用が癌発症リスクを増加させることの、限定的な証拠が見つかっていることは、ここで指摘しておくべきである。

元NTPのトップChristopher Portierは、Scientific American誌で述べている:

これは群を抜いて細心に行われた携帯電話に関するバイオアッセイ(bioassay)、すなわち生物学的評価である。人間に生じる問題については、今後の大量の研究評価事業が必要だが、ラットで結果が得られたことは大きな成果だ。

【中略】

今日(米国時間5/21)bioRxivに載ったレポートは、きわめて部分的なものだが、その前に一部のデータがMicrowave Newsで報じられたため、それを補う情報の発表が必要、と研究者たちは判断した。完全な研究論文は来年、発表される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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