3分で分かるGoogle I/O:AndroidのVR標準対応、インストール不要の「Instant Apps」など

Googleは米国時間5月18日10時(日本時間19日午前2時)から3日間にかけて開発者向けカンファレンス「Google I/O」を開催している。カンファレンスでは、AndroidのVR標準対応やインストール不要の「Instant Apps」、ビデオ通話アプリ「Duo」など、さまざまなが発表されている。ここでは発表された内容について、翻訳記事をまとめたかたちでご紹介する。これを読めば、カンファレンスの概要を理解することができるだろう。

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VR筐体「Cardboard」の対応アプリDL数は5000万件に

今回のカンファレンスのキーワードの1つは間違いなく「VR」だ。段ボールを組み立て、Android端末を挿入して利用する安価なVR向けヘッドセット「Google Cardboard」、これに対応するアプリのGoogle Play上でのダウンロードが、5000万件を超えたという。1月時点で2500万件、約4カ月で2倍に増加しているという計算だ。

Google Cardboard、アプリのダウンロード数が5000万を突破

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次世代AndroidにもVRは標準装備

キーノートでは、次世代Android OSの「Android N」のプレビュー版が発表された。製品版は2016年夏の後半にもリリースされる予定だという。マルチウィンドウをサポートするほか、アップデートプロセスも一新する。また、VRアプリが優先的にCPU、GPUにアクセスでき、画面表示のレイテンシーを最小限にとどめる「VRモード」を標準搭載するという

Android Nの新プレビュー版はベータ版品質―アップデートはバックグラウンド、VRモードを標準搭載

このAndroid Nだが、正式名称はユーザーから募集する予定だ。

Android Nの名前はGoogleが決めずにネット上の一般公募になった 

VRモードの詳細な説明はこちらを参照して欲しい。

Android N、レイテンシーを20ミリ秒に抑えたVRモード搭載

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今秋には独自のVRヘッドセットも発売

VRの話を続けよう。Android NのVRモードとともに発表されたのが新しいVRヘッドセットのイメージだ。最初のモデルは今秋にもリリースされる予定で、シンプルなコントローラーも付属する。

GoogleのDaydream VRヘッドセットの参考デザインが発表、ハードウェアの発売は秋から

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アプリとウェブのギャップを埋める「Instant Apps」

もちろん発表されたのはVRだけではない。Android向けに発表された「Instant Apps」は、アプリをダウンロードしてインストールし起動するのではなく、小さな実行可能ファイルに分割することで、ウェブ上でURLをタップしてすぐに実行できる、ウェブとネイティブアプリのギャップを埋める存在になるようだ。

Google I/O: AndroidのInstant Appsはアプリとウェブページとのギャップを埋める新アプローチ

チャットやビデオ通話アプリもリリース

Googleではすでにメッセージングサービスの「Googleハングアウト」を提供しているが、今回のカンファレンスでは新たにAIとの対話を想定したテキストチャットアプリの「Allo」、Facebook競合とも言える1対1のビデオ通話アプリ「Duo」といったコミュニケーションアプリもリリースしている。

チャットにも音声にも対応、Googleがバーチャルアシスタントを発表

Google、新しいHDビデオ通話アプリ「Duo」を発表。AppleのFaceTimeに対抗

その他、今回のカンファレンスに関する記事は以下の通り。

Googleは機械学習アルゴリズム専用の高速チップを内製、なんと、8ビット機だ 

Google、大幅に高速化したAndroid Studioをリリース 

GoogleはNで始まる言葉をネットで募集…でもそれは最悪の企画だ 

UI刷新、キーボード搭載、スタンドアローンアプリなどAndroid Wearが大幅アップデート 

Google、Firebaseをモバイル開発者に向けた統一プラットフォームに進化させる 

第一回Google Play賞、最優秀アプリはHouzzへ、計10種のカテゴリーで優勝作品が受賞 

YouTubeがDaydreamプラットホーム用の専用VRアプリYouTube VRを披露、Cardboardコンテンツは過去のものに

Google、Awareness APIをリリース―Androidアプリがユーザー環境に反応するようになる 

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TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。