衛星画像はGoogle Mapsなどのサービスでおなじみだが、しかしそれらの画像は数か月ごとにしか更新されない。衛星画像をサービスとして提供する(satellite-imaging-as-a-service, SIaaS)シアトルのBlackSky Globalは、60の衛星を打ち上げることによって、地球各部のリアルタイムに近いビューを提供し、またそれらの画像をこれまでの他社の1/10の料金で提供しようとしている。
BlackSky Globalの親会社Spaceflight Industriesが、Paul AllenのVulcan CapitalやRRE Venture Capital、Razor’s Edge Venturesなどから総額2850万ドルを調達し、その一部がBlackSkyへ行く。それにより2016年までに6基の衛星を宇宙に投入できる。
下の地図でお分かりのように、同社の計画では、衛星は世界の主要都市や主な経済圏の上空を一日に40〜70回通過する。ひとつの都市に対する時間間隔は約2時間だから、テレビの犯罪ドラマのように本当のリアルタイムではないが、インフラの状態や農地の作況などをチェックしたい企業などにとっては実用上十分にリアルタイムだ。このサービスは、毎秒一こまのビデオも提供する。
サービスのユーザインタフェイスはWebなので、顧客は画像をオンラインでリクエストできる。
BlackSkyは、同社のサービスへの需要が、農業、林業、国防、土木建設、政府部門などさまざまな分野からあることを期待している。
“BlackSky Globalのローンチによって、宇宙からの画像に誰もがアクセスできるようになり、さまざまな分野で全地球的な知覚をコンスタントに維持できる”、と語るのは、BlackSky GlobalのCTOで、空軍のOperationally Responsive Space Office(ORS)のディレクターだったPeter Wegnerだ。“われわれの惑星をほぼリアルタイムで見られるインフラストラクチャを運用することによって、地球観測の技術が向上し、われわれの世界のポジティブな変化とよりよい理解に導かれるだろう”。