仮想現実は高価だ。Oculus RiftやHTC Viveのようなハイエンドのヘッドセットは599ドルとか799ドルするし、VRのコンテンツを撮影するためのカメラはその何倍もする。
同じ799ドルでも、それがカメラなら、まあ安いとは感じなくても“手ごろ”とは言えるだろう。その、手ごろと思われるVUZEは、NokiaやFacebookの数万ドルするやつに比べると、たしかに手を出しやすい。
イスラエルの画像企業HumanEyesが開発したこのポータブルカメラは、8台のカメラを内蔵し、平面的で矩形の本体の外辺部に計4つのペアを構成している(上図)。これらにより、4Kの360度仮想現実ビデオを撮れる。
その低価格は、あきらかに消費者をねらっている。一般消費者にとって、仮想現実はまだ、高嶺の花の技術だ。しかしこのカメラは一回のクリックで撮れる、いわゆる“押すだけカメラ”だから、かなり敷居が低い。
同社のCEO Shahar Bin-Nuはこう語る: “これは初心者にもエキスパートにも向いている。また、いくらでも編集に凝ることができるから、相当クォリティの高い商用製品の制作も可能だ”。
このカメラには、三脚とキャリーケースと、編集ソフトVUZE Studioがつく。今日(米国時間5/12)から799ドルで予約販売を開始するが、発売は10月の予定だ。
この製品のターゲットについて、Bin-Nuはこう述べる: “消費者もそうだが、プロシューマーのメイカー(日本語Wikipedia)たちからも関心が集まっている。今の3Dカメラは主にカメラが2台だが、こちらは8台だから、2Dとしては最高の体験を提供できる。プロシューマー向けの3D VR機能もあり、それをハリウッド的なノウハウや予算のない人たちでも駆使できる”。