心のセルフケア・トレーニングアプリ「Awarefy」(アウェアファイ。Android版・iOS版)を手がけるHakaliは7月8日、第三者割当増資による約1億円の資金調達を発表した。引受先はANRI。調達した資金は、Awarefyのユーザー体験向上に向け、プロダクト開発・マーケティング・人材採用などにあてる。
Awarefyは、誰もが気軽に自身のメンタル状態をモニタリングし、それにあったプログラムやトレーニングを利用できるというサービス。リリース以来1年で8万人以上が利用しているという。蓄積されたデータは、AIによってわかりやすく見える化することで自己理解を促進できるようになっているほか、効果的なセルフケアやトレーニングを見つけ、それを習慣化する助けに活用できる。
またHakaliは、早稲田大学人間科学学術院の熊野宏昭研究室と共同研究を行い、Awarefyにおけるメンタルケアに関する手法の検討や実証実験なども行っているそうだ。メンタルヘルスに関する独自の指標研究も行っており、Awarefyの有効性についての検証・研究を日々続けている。
Awarefy搭載のチャットボットにおける対話シナリオでは、カウンセリングや心理療法の現場で活用されている認知行動療法(CBT)やアクセプタンス&コミットメント・ セラピー(ACT)などの手法を取り入れているとした。
Awarefyの機能例
- チャットボットとの対話で感情やコンディションを記録し、自分の感情や状態を見える化
- 自分にあったストレス対処法やセルフケアを見つけられる
- 毎週届く感情レポートを基に、自分でも知らなかった思考や感情の傾向に気づく
- マインドフルネスインストラクターや公認心理師が執筆・監修したオーディオガイド
- 「自分自身と良好な関係を築けているか」を測る、セルフ・リレーションシップ診断機能
2018年3月設立のHakaliは、「心の健康を支えるデジタル・メンタル・プラットフォームを実現する」をミッションに、Awarefyの企画・開発・運営を行っている。今後、Awarefyを通じてユーザーに価値を提供するべく、アプリの機能拡充にとどまらず、様々な事業展開を行うとしている。
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