最近の四半期で、Adobeは51万7000人の新規Creative Cloud定期利用者を獲得し、同社の売上11.1億ドル、調整後利益0.44ドル/株に貢献した。通常の会計方法(GAAP)を使用すると、Adobeの1株当たり利益は0.17ドルに下がる。
売上(10.9億ドル)、調整後利益(0.39ドル/株)共に市場予測を上回ったにも関わらず、Adobeの株価は時間外取引で4%近く低値をつけた。
その理由は、Creative Cloudの成長が前四半期と比べて下回っており、市場の期待に届かなかったからかもしれない。VentureBeatのHarrison Weberが的確に指摘している:
Adobeは2015年末までに定期有料顧客600万人を目指しているが、現在のペースでは追いつかない恐れがある。Adobeは今四半期に51.7万人のCreative Cloud定期利用者を増やした。これに対して、前四半期は64.4万人の増加で、2014年末の有料利用者数を345.4万人とした。
Weberの数字を使うと、AdobeはCreative Cloud有料利用者397.1万人で今期末を終えた。Adobeの収支会見の書き起こしには「390万人以上」と書かれている。いずれにせよ、次の3つの四半期で定期利用者600万人に達するためには、2014年Q4と2015年Q1を平均したペースより25万8000人余分に集めなくてはならないことになる。
もっと簡単に言えば:Adobeは成長速度を上げなければ、目標を達成できない。
Adobe株を引き下げているもう一つの潜在要因は、会計Q2、即ち現四半期への1株当たり利益の予測が市場の期待を下回っていたことだ。四半期へのガイダンスはこうだ:
現在投資家らは当期のAdobeの調整後利益を0.48ドル/株と予想している。一方Adobeは、ウォール街が予測を上方修正しない前提で、売上予測を出してきた。
果たしてAdobeの、定期購読ソフトウェアビジネスへの転換は成功しているのか? 同社の四半期末のCreative Cloudビジネスによる年間予測売上(ARR)は17.9億ドルで、これは前四半期のARR 16.76億ドルを上回っている。全体では2015年第1四半期総売上の70%が、Adobeが「反復収益源」と呼ぶものから来ている。これは前四半期の66%から上昇している。
Adobeは全社的に反復売上製品を成長させ、市場の期待以上の売上を達成した。しかし、Creative Cloud製品定期利用者の成長と調整後利益が、市場予測に答えていないことが同社の向い風となっている。
しかし、30億ドル以上の現金および短期投資資金を持つAdobeにとって、大きな問題とは思えない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)