今日(米国時間10/15)、ロサンゼルスで開幕したAdobe MaxカンファレンスではCreative Cloud(CC)ベースの新しいツールがいくつも発表された。中でも注目されたのはAR体験を構築するProject AeroとiPad上でラスターとベクター双方の作画ができるProject Geminiだ。
Projectというのは初期段階のバージョンで、まだ一般ユーザー向け安定版プロダクトではないことを示すAdobe流の用語だ。しかし近くProjectが外れてCCの正式な一員となるだろう。
AdobeがARツールを発表することは十分に予想された展開だった。ARテクノロジーが業界にこれだけ大きなバズを巻き起こしているというのにAdobeがじっと傍観していることはあり得ない(VRの場合もdobeはパイオニアの一社だった)。Project AeroはAdobe DimensionやPhotoshopと統合されており、作成された資産は簡単にインポートできる。現在はプライベート・ベータだが、年明けには公開範囲がさらに拡大されるはずだ。
Project GeminiはiPad向けのスタンドアローンのグラフィックス・ツールで、Photoshopのペイント・エンジンを利用している。このアプリはPhotoshop SketchやIllustrator Drawなど既存のモバイル・アプリのテクノロジーも使っている。タイムラプス効果やPhotoshopブラシのサポートはこれらのアプリから採用されたものだ。しかし選択やマスクのツール、グリッド、ガイドなどが含まれ、ラスターとベクターの双方で画像を作成できる新しいパッケージに再構成されている。
興味深い点は、このプロジェクトにおけるKyle T. Websterの存在だ。AdobeはWebsterのPhotoshopに多数のブラシを提供するサービスをちょうど1年前に買収している。
Adobeは今日発表されたリリースにこう書いている。
あらゆるスキルレベルのアーティストを対象とした厳しいテストの結果、われわれはドローイング・ツールが効果的に働く仕組みについて理解を深めた。Project Geminiのすべての機能は ドローイングとペインティングのワークフローを効率化することを目的としている。ユーザーは水彩風、油絵風などKyle
Websterが制作した自然なタッチのデジタルブラシを全面的に利用できる。また選択、マスク、変形もサポートされている他、Adobeのリサーチ・チームが開発した買う↑アズのテクノロジーが統合sれている。
Geminiではダイナミック・ブラシを含めPhotoshopがサポートしているブラシがすべて利用できる。また作成したファイルは両プロダクトの間で自由にやり取りできるという。
Adobe Maxで発表された他のプロダクト同様、Project Geminiもまだプライベート・ベータだ。また当面、デバイスはiPadがサポートされる。ただしAdobeでは他のプラットフォームにもサポートを拡大する計画だ。AdobeとMicrosoftの緊密な関係やAndroidにはこれというほどの魅力的なタブレットが存在しないことを考えると、サポートの拡大というのはWindowsベースのタブレットを指すのだろうと思う。
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