右肩上がりを続けるAirbnb。この夏、世界で1700万人近い人々がこのピアツーピア宿泊プラットフォームを利用した。最新のトラベルレポートによる。
それは過去5年間になんと353倍の急増だ ― そしてAirbnbが2008年夏の正式開業前に泊めた客3人からは想像もつかない。当時Airbnbのファウンダー、Brian CheskyとJoe Gebbiaは、家賃を払うために自分たちの住むアパートの一室を、床に敷いたエアマットに朝食を付けて一泊80ドルで貸し出す広告を載せたウェブサイトを作っただけだった。男2人と女1人の計3人が試すことになり、Airbibは生まれた。
早送りして2年後、当時としてはずいぶん多くの予約があったように見えたに違いない ― 2010年夏にこのサイトを使って宿泊場所を見つけた人は4万7000人だった。
Airbnbによると、これまでに世界で5000万人以上の人々が、あの3人のはじめの一歩を追いかけてきた ― 今年だけで3000万人がAirbnbで宿泊を予約し、その1/3以上(1700万人)がこの夏だった。
客は150ヵ国、5万7000以上の都市からやってきて、この季節にちょっと変わった宿泊施設で夜を過ごした ― 中にはツリーハウス、パオ、城、そしてニカラグアのプライベートアイランドもあった。昨年宿泊した客の半数以上が女性で(女性54%、男性46%)、旅行者の平均年齢は35歳だったとレポートは伝えている。
夏季旅行者の大半は自分の大陸内に滞在した。人気上位の経路3つは、パリからリスボンへ、ニューヨークからキャッツキルとハドソン渓谷へ、およびソウルから大阪へだった。
Airbnbは、同サイトを通じて中流階級家庭が副収入を得るのを助けていることも報告している。元ホワイトハウス経済顧問Gene Sperlingが実施した以前の調査によると、宿泊提供者の大半が労働階級家庭で、自らの居住場所を年間約66日間貸し出していた。同調査によると、平均的提供者の稼ぎは約7350ドルで、手持ちのスペースを一時的に貸し出すことで年収を14%増加させた。
それはAirbnbにとって、膨大な成長を遂げたすさまじい一夏であり、グラフはVCが喜ぶ右肩上がりのホッテースティックだ。Cheskyはこのグラフをさらに高くしたいと思っている。今春彼は、Airbnbで一晩に100万人以上の宿泊を可能にする計画を発表した。会社は6月に15億ドルの巨額を調達してその実現を後押しした。
一夏で1700万泊は、一晩で100万泊にはまだ遠いが、一部のVCが大して役に立たないだろうと思っていたプラットフォームは、間違いなく目標に向かって走っている。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)