Airbnbは、シリコンバレーで生まれた共有経済ブームの口火を切った企業のひとつで、その旅行者向けサービスプラットホームは現在の評価額が300億ドルに達する。それは、人びとがプライベートな家を宿泊などのために予約できるサービスだが、国によっては厳しい規制にぶつかることもある。
Airbnbは日本で、法律の改正でホストに免許を義務付けることになったため、大量の予約をキャンセルしなければならなくなった。期日までに免許を取得できなかったホストも、かなりいたからだ。
その影響を受けた旅客やホストの数は不明だし、ホストが免許を取得するとその数も変わっていくが、Airbnbは法の改正により追ん出された旅客への返金に備えて1000万ドルのファンドを立ち上げた。一部の推計によると、予約の80%が法改正の影響を受けた、という。
Airbnbの説明では、予約のキャンセルとそこから生じた結果は、日本の旅館業法の昨年の改定によるものだ。それによると、プライベートな家を1年に180日以上旅客の宿泊用に供する者は登録を要し、サービスの表示等にあたっては登録番号を併記しなければならない。旅行に関する主管局である観光庁は、その期日を6月15日までとし、6月1日までに免許を得なかった者は6月15日までの予約をキャンセルしなければならない、とした。Airbnbは、旅客が対応を取るために要する時間も考慮して、日限に幅を持たせた:
“日本におけるゲストの到着予定が6月15日から19日までで、ホストが免許を有しない場合、その予約はキャンセルされる。今後、政府が方針を変えないかぎり、日本で掲載されているいかなる予約も、ホストがゲスト到着の10日前までに免許を取得しなかった場合、われわれはそれを自動的にキャンセルし、全額を返金する”。
Airbnbによると、その1000万ドルのファンドは、キャンセルによって旅先の日本で生じた付加的支出(予期せざる支出)もカバーする。免許をめぐる状況により6月15日以降の予約をキャンセルされた者は、“予約額の少なくとも100%の”返金をクーポンで受け取り、将来のAirbnbの旅でそれを使用できる。またそのほかに彼らは、Airbnbで利用できる100ドルのクーポンを受け取る。
Airbnbの代替ホストは見つからなかったが予定の旅を続けたい者には、日本の旅行代理店JTBが紹介される。
このニュースの影響を受けた者に、Airbnbは次に何をすべきかを一歩々々記したインストラクションを提供する。それらはここで見つかる。
Airbnbが規制に躓いて転んだのは、これが初めてではない。アムステルダムでは規制当局が、民家を宿泊に提供してもよい日数をこれまでの年60泊から、2019年以降その半分の30泊にしようとしている。ベルリンとバルセロナも、独自の規制でこのプラットホームの成長を制限しようとしている。