ベルリン発のスタートアップOptionspaceが、”オフィススペースのAirbnb”といった感じのサービスと共に、本日正式にローンチした。
具体的なサービス内容として、オフィス用の物件を探している企業(ここにはもちろんスタートアップも含まれる)は、Optionspaceのサイトを使うことで、最短1ヶ月から家具付き/家具なしのオフィススペースを借りることができる。
既にベルリン、ミュンヘン、ハンブルグ、フランクフルトの4都市でサービスを開始しているOptionspaceだが、「今後数週間のうちに」他のドイツの都市にもサービスを展開していく予定とのこと。
「オフィススペースの賃貸契約のほとんどは、長期契約を前提にしており、柔軟性に欠けます。一方オフィスを借りる企業は、そこまで長い期間に及ぶ計画を具体的に立てられないことが多いため、長期契約は彼らにとって大きな金銭的リスクに繋がる可能性があるのです」とOptionspaceの共同ファウンダーでCEOのMoritz ten Eikelderは話す。なお彼は以前、Rocket Internet傘下の清掃代行サービスHelplingで、フィナンス部門のグローバルヘッドを務めていた。
しかしOptionspaceのマーケットプレイスには、従来のオフィス契約とは対照的に、フレキシブルな契約内容の物件しか掲載されていない。中には契約の終了日が決まっておらず、解約通知の期間が短いものもある。さらにユーザーは、物件のタイプやオフィスで働く人の数、最小敷地面積などから物件候補を絞り込めるようになっている。契約までのやりとりは基本的に全てオンラインで行われるが、必要に応じて事前に希望物件を内覧することもできる。
「物件を掲載している側の顧客にはふたつのタイプがいます。ひとつめが、オフィススペースに余りがある企業で、彼らは使っていない部屋を貸し出すことで、収益をあげることができます。そしてふたつめのタイプが物件の所有者や資産管理会社で、彼らはフレキシブルな契約内容を提示することで、通常よりも高めの値段設定で物件を貸し出すことができます」とEikelderは付け加える。
Opetionspaceのビジネスモデル自体は、そこまで目新しいものではない。一旦ユーザー間で賃貸契約が結ばれると、同社は月々の賃貸料の10%を最大12ヶ月間、貸し主から徴収するようになっている。
競合サービスについてEikelderは、「フレキシブルなオフィススペースの選択肢を見てみると、ビジネスセンターやコーワーキングスペースが私たちの主な競合サービスにあたるとわかります。しかし、私たち自身も何ヶ月間かそのような場所で仕事をしたことがありますが、完全にオフィスにとって代わるような気はしませんでした。料金が高めに設定されているということもありますが、ほとんどのビジネスセンターやコーワーキングスペースは、ある程度の社員数がいる企業のニーズを満たしきれていません」と語る。
Optionspaceの投資家には、Vito One(Viessmann Group内でシード投資を専門に行っている組織)や、シード期前の段階にある企業への投資を積極的に行っているMakers、FactoryファウンダーのUdo Scholemer、Helpling共同ファウンダーのBenediktFrankeとPhilip Huffmann、Andrew Goldstein(LMU Entrepreneurship Centerの共同ファウンダー)、Paul Bauwens-Adenauer、Patrick Adenauer博士(BAUWENS Unternehmensgruppeオーナー)が含まれている。
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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter)