Gartnerが発表した’s 2015年第2四半期の世界のスマートフォン市場のレポートによれば、成長率は 2013年以来最低となった。この四半期のスマートフォンの販売台数3億3000万台で対前年同期比で13.5%の増加にとどまった。
Gartnerのアナリストによれば、この成長鈍化の主要な原因は中国市場の飽和にある。Gartnerは7月にもこの点を指摘していた。中国は1国で世界のスマートフォン販売台数の30%を占める最大の市場だ。
Gartnerの調査アナリスト、Anshul Guptaはコメントで次のように述べている。「この四半期では、中国市場の不振がスマートフォン市場全体の不振を招いている。中国ではスマートフォンの普及はすでに飽和点に達した。市場は買い替え需要に頼る段階に入っている。低価格の入門機を別にすれば、メーカーが中国市場で成長を維持するためには、上級機への買い替えを喚起する必要があり、フラグシップモデルの魅力をいかにアピールできるかがカギとなる。」
中国ではAndroidの頭打ちと対照的にAppleの好調なパフォーマンスが目立っている。 Gartnerによれば、AppleのiOSはここ3四半期連続でAndroidからシャアを奪っている(ことにファブレット・サイズの iPhone 6 Plusはアジアでのシェア拡大に大きな役割を果たした)。
Guptaによれば、成長率は伸び悩んでいるとはいえ、Android OSは依然として世界で82.2%のシェアを握っており、第2四半期の対前年同期比成長は11%だった。一方、AppleのiOSのシェアは
14.6%で、対前年同期比で15%台の成長を記録した。iOSのシェアは昨年同期に比べて12.2%アップしている。
「Androidの市場シェアはこれが限界なのか?」というわれわれの質問に対してGuptaは「そうかもしれない。われわれはAndroidの最大シェアを82%程度と考えていた。しかし去年は83.5%から 84%程度までアップしていた」 と答えた。
またGuptaは「しかし世界的にみれば数量ベースではまだ拡大の余地が十分にある。今年のスマートフォンの販売台数は合計で12億台から12.5億台くらいだろう。全モバイル・デバイスの販売台数は18億台程度になるはずだから、まだ3分の1はスマートフォン・ベースになっていない。今後もAndroidは80%以上のシェアを維持するだろうから、販売台数の増加余地は大きい」と説明した。
GoogleのAndroid Oneは、自ら主要なベンダーになろうとしているというより、Android製品のさらなる競争を促すための呼び水という性格が強いとGuptaは見ており、「これによって途上国市場にAndroid Oneのライバル製品が多数現れた。またXiaomi、OnePlus、MotorolaなどがOSのアップデートを直接ユーザーに提供するようになったが、これもAndroid Oneの特長だ」と付け加えた。.
個々のメーカーについてGartnerのレポートを見ると、SamsungがGalaxy S6をリリースしたにもかかわらず、対前年同期比で4.3ポイントも市場シェアを落としたのが目立つ。販売台数も5.3%の減少となった。
対照的に、iPhoneの販売台数は36%アップし、 Appleのスマートフォンのシェアは 2.4ポイントアップした。Gartnerによれば、Appleは途上国、先進国、新規ユーザー、買い替えユーザーのすべてで強く、特に中国でのパフォーマンスは圧倒的だ。ここでは iPhoneの販売台数は68%もアップして1190万台が販売された。
【後略】
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)