APIの試験とデバッグを助けるRunscopeが$6Mを調達, 企業向けプロダクトも展開へ

デベロッパが行うAPIのテストとデバッグを支援するサービスRunscopeが、General Catalyst PartnersらによるシリーズAのラウンドにより、600万ドルを調達した。このラウンドにはLerer VenturesとTrue Venturesも参加した。この投資の一環としてGeneral Catalystの専務取締役Steve Herrodが同社の取締役会に加わる。

True Venturesは2013年初期におけるRunscopeの110万ドルのシードラウンドを仕切り、Lerer Ventures はそのラウンドにも参加した。このシードラウンドの後に同社は、バックエンドサービスをテストする同社の旗艦的プロダクトであるRadarをローンチした。今回の新たな資金は、チームの増員と、企業向けプロダクトの開発に充てられる予定だ。RunscopeのCEOで協同ファウンダのJohn Sheehanは、マーケティング努力を拡大してもっと多くのデベロッパをユーザとして獲得すること、そしてマーケティング部門のトップとなる人を雇いたい、とも言っている。

[RadarのAPIテスト画面]

Runscopeによると、現在のユーザ数は数万、これまで提供したサービスの累計は、10000あまりのAPIに対する5千万以上のリクエストだ。

同社が今日発表したRunscope Enterpriseにより大企業は、同社のAPIデバッグ/テストツールをファイアウォールの内側で利用でき、また内製ツールとのハイブリッドな利用もできる。同社によると、今や大企業でも、モバイルアプリのブーム、マイクロサービス、新世代のRESTベースのサービス指向型アーキテクチャ、といった企業ITの最新動向により、APIをテストすべき機会も増え、したがっって同社のサービスを利用したいというニーズも育っている。とくにEnterpriseバージョンは、大量の社内的API消費向けに調製されている。

Runscope Enterpriseは特定の数社に対する非公開プレビューとして本日(米国時間4/10)ローンチする。数か月後には、一般公開に近いかたちに持っていく予定だ。そのためには、シングルサインオンとかデータ保持ポリシーといった課題をクリアしなければならない。

ここ数年、多くのSaaS企業は、サービスを個別のスタートアップやデベロッパ向けに構築して会員制で売るより、大企業を顧客としてつかまえる方が容易であることに、気づきつつある。Runscopeも、その流れに乗りたいようだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。