Apple、個人向けヘルスケアアプリ開発の新ツール「CareKit」ローンチ

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Appleは月曜日、CareKitのローンチを発表した。CareKitはiOS端末用のヘルスケアアプリの開発を容易にする開発者向けの新ツールだ。

このオープンソースのプラットフォームは4月から利用可能となり、ResearchKitと似たように使うことができるようになる。CareKitはより患者のケアに焦点を当てているものだ。UCSF、Johns Hopkins、スタンフォード医科大学院といった最高峰の医療施設の協力を得て、CareKitは個人の治療の進捗をトラックしたり、ユーザーが医師や家族間のコミュニケーションを取ったりするのに役立てることができる。

このプラットフォームは症状をモニタリングしたり、薬の服用スケジュールを把握したりするのに活用できるとAppleはいう。他にも傷の写真を共有したり、iPhoneの加速度計やジャイロスコープを使用して多様な動きを測定したりすることも可能だ。

CareKitは「治療において各人が積極的に関わるための力」になるとAppleのCOOであるJeff Williamsは言う。

CareKitを使って制作された最初のアプリはパーキンソン患者向けのものだったが、このツールをまだまだ他のアプリに応用できる可能性があるとAppleはいう。Appleは術後の経過観察、理学療法、糖尿病の体調管理、メンタルヘルス、妊娠時などに使用できるアプリなどが出てくることを期待しているという。

Appleは昨年公開したResearchKitの成功例を出し、てんかんや喘息の研究の発展につながったと伝えた。

「ResearchKitが医療研究を進める速度と規模において多大な影響をもたらすことができてとても嬉しく思います。個人のケアにおいてもResearchKitと同じ原理を用いて良い影響を及ぼすことができるでしょう」とWilliamsは言う。



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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

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TechCrunch Japan

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