Appleは今日(米国時間11/1)、最新の四半期決算報告を共有したが、しかし投資家たちへの説明の中で同社CFOのLuca Maestriは予期せざる発表を行った: 今後同社はiPhone, iPad, およびMacの売上台数を共有しない。
これによってアナリストや一般の人びとが同社の健康を判断するための素材がひとつ減るが、しかしAppleの上層部によると、今や同社の製品は非常に多様な価格で売られているので、売上台数という数字は同社の財政の健全性を知るためのあまり良い指標ではない。
Maestriはこう述べている: “わが社の主な製品カテゴリーにおける製品の種類は年々多様化しており、したがって台数ベースの売上数値は以前に比べて重要性を失っている。なぜなら、販売価格のばらつきが大きくなっているからだ。そのため、売上台数そのものは、財務上の数値としての意味を失っている”。
この決定はおそらく、昨年Apple製品の価格帯がハイエンド方向へ大きく伸びたためだろう。
iPhone XS Maxは1099ドルから、Apple Watch Series 4は399ドルから、新しいiPad Proは799ドルから、そして新しいMacBook Airは1199ドルからだ。今でも売っているiPhoneとiPadの前からのローエンドの機種は価格を変えていないが、Macの最新世代はほぼ揃って高くなっている。最高は、iMac Proの4999ドルだ。
今や売上台数は、決算の数値の中で端役だ。たとえばiPhoneの今期の売上台数は4689 万台で横這いだが、売上は29%伸びている。それは、iPhoneの売上単価が1年前の618ドルから793ドルへと上がったからだ。
Maestriは、スマートフォンやタブレットで同社と競合するGoogleやSamsungなども、決算報告で売上台数を公表していない、と指摘した。しかしそれでも、業績に関するデータは一つでも多い方が、アナリストにとってはありがたい。そもそもなぜ、Appleは今になってこの変更を行ったのだろうか?