Appleは本日の開発者カンファレンスWWDCで、iOS 11や新型iMac Proなどをお披露目した。本日の発表内容を以下にまとめている。
iOS 11リリース
「iOS 10は86%のiOSデバイスにインストールずみだ」とTim Cookは最初に説明した。
iOS 11は新機能を多数搭載している。スタンプ(sticker)とiMessageがショートカット・ドロワーから簡単にアクセスできるようになった。
コントロール・センター
Appleはコントロール・センターを一新し、多数のボタンを追加した。今後はタブを切り替える手数が省かれる。たとえば、ミュージックビデオを再生している場合、輝度調整と一時停止を同一の画面で実行できるようになった。
ドライブ時
iOSは運転中、Bluetoothで車載オーディオに接続していることも認識する。iPhoneのモーション・センサーは自動的に「電話に出られません」モードを起動する。
カメラアプリ
カメラアプリはHEVCに対応。これにより小さなファイルサイズで高品質な動画が撮影できる。InstagramのBoomerangのような動画編も可能に。他にもスマートアルバム機能などを追加している。
詳報はこちら:WWDC:Apple、iOS 11を発表
iMessageで送金
iMessageで送金が可能になった。Apple Payにも対応。友人からの送金を受け取ったら、ウォレットアプリのApple Payの仮想カードに残高が貯まる。このお金は銀行口座に引き出すこともできるし、Apple Payを受け付ける店舗やオンラインショップで使うことも可能だ。
賢くなったSiri
Siriは毎月3億7500万のデバイスで利用されている。Siriはより賢く、自然な会話ができるようになった。中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、英語の翻訳機能もついた。
MacOS High Sierra
MacOSのファイルシステムがiOSやtvOSに搭載しているApple File System (APFS)となった。MacOSの動画はデフォルトでHEVC対応となる。また、Appleはグラフィックレンダリングフレームワークの第2世代「Metal 2」を発表した。写真やメールなどのmacOSアプリをアップデートしている。
High Sierraの開発者ベータ版はすでに利用可能。6月後半には、パブリックベータ版が公開予定で、コンシューマーはサインアップして利用することができる。
Safariで自動再生動画をブロック
AppleはSafariにサイトの自動再生動画をブロックする機能を搭載した。ユーザーが再生させるまで動画は止まったままになる。また、機会学習で広告主のトラッカーを特定することで、簡単にユーザーのサイト間の移動をトラックさせないようにする。
Metal2がVR対応
AppleはHigh Sierra用に「Metal for VR」を提供する。MacでのVRコンテンツ制作をサポートするものだ。
MacはValveとのパートナーシップでSteamVR SDKに対応した。また、AppleはmacOSに最適なVRゲームエンジンの開発のため、UnityとEpic Gameの協力を得ている。
ダークグレーの新型iMac Pro
VRの開発を行うのに十分なスペックを搭載している。Intel Xeonプロセッサを搭載し、8、10、18個搭載したモデルが選べる。GPUは Radeon Vegaセットアップで、VRAMは最大16GBだ。
基本モデルは4999ドルから。発売は12月を予定している。
詳報はこちら:AppleがハイスペックなiMac Proを発表、ポートの種類も十分だ
ARアプリ開発用API「ARKit」
ARアプリを開発するための一連のAPI「ARKit」を発表。ARKitはUnity、Unreal Engine、SceneKitに対応し、iPadとiPhone用アプリを開発できる。
詳報はこちら:Appleが本格的にAR分野に参入、iOS用API「ARKit」を発表
スマートスピーカー「Homepod」
Amazon Echoに対抗するスマートスピーカー「Homepod」が登場。ただ、主力機能はSiriではなく、スピーカーとAppleは強調している。この円柱型のスピーカーはApple特製のウーファーとA8チップを搭載している。Apple Musicと連携し、「これに似た曲をかけて」といった要望に応えることができる。
Siriも搭載しているので、ニュース、天気、試合速報などを尋ねることができる。Homekitも利用しているなら、自宅のIoT家電などの操作も可能だ。
詳報はこちら:WWDC:AppleがHomePodを発表――Amazon Echoに対抗するスマートスピーカー
画面が大きくなったiPad Pro
iPad Proは10.5インチの画面を持つが、以前の9.7インチモデルからサイズは変わっていない。つまり枠は細く、画面は20%大きくなった。重さはおよそ453グラムだ。
新型10.5インチiPad Proは649ドルから。12.9インチモデルは799ドルからだ。来週には出荷を開始する予定だ。