ARグラス用ディスプレイ・モジュールや空間認識ソフトウェアの開発などを手がけるCellidは11月11日、第三者割当増資による総額5億円の資金調達実施を発表した。これにより累計調達額は7億円となった。引受先はアクサ生命、エプコ、一般事業会社(社名非公開)。調達した資金により、ディスプレイ・モジュール研究開発の強化、本格的マーケティング活動の開始、量産開始に向けた組織体制・開発体制の強化にあてるという。2022年には、ディスプレイ・モジュール試作品の製造から、量産化へと開発フェーズの移行も予定している。
Cellidは、独自AR技術「Cellid SLAM」の2020年12月ローンチ以後、SLAMを応用した「Position Finder」や「AR Tag」の実用に向けた技術検証を建設業や製造業など領域で進めているという。Position Finderは、単眼カメラの映像から、作業者の3次元位置情報を可視化できるサービスで、AR Tagは3Dモデル上にデジタル情報を付与できるサービスだ。また2021年11月に、薄型化・広視野角化を達成できる表示方式「Waveguide」(ウェイブガイド)を用いて、対角視野角(FOV)60度を実現したシースルー・ディスプレイと、約1.2cm立方センチの超小型プロジェクターを組み合わせたディスプレイ・モジュール「Cellid Waveguide 60」をサンプル出荷。国内外の顧客へ販売を開始した。2022年1月5日(現地時間)から開催のCESにおいて、Cellid Waveguide 60を内蔵したメガネ型モックアップの出展を行う。米国を中心とした本格的なマーケティングを予定しているという。