KDDIは1月28日、同社が運営しているキャッシュレス決済サービスの「au PAY」で大規模な還元キャンペーンを実施することを発表した。期間は2月10日〜3月29日、還元上限総額は7万円。消費税の増税後は10%前後の還元キャペーンが主流となっていた中で、20%還元キャンペーンは珍しい。
au PAYは当初、au回線を契約しているユーザーのみが使える少しクローズドな決済手段だったが、現在では対象者を拡充しており、au回線の契約なしで登録・利用できる。
具体的には、期間中にau PAYで決済すると20%ぶんのauポイント(au WALLETポイント)を付与されるいうもの。全ユーザーに還元する総額は毎週10億円と決まっており、10億円に達すると該当週のキャンペーンは最終日の日曜日を待たずに終了となる点に注意。また個人の還元上限ついては3つの期間が設けられており、上限額も異なるので注意したい。ただし、決済1回あたりの上限額は設けられていないので、各キャンペーン期間の月曜日午前中などに、15万円、15万円、5万円を使えば最大の7万円還元が受けられる。
- 2月10日〜3月1日:3万ポイント
- 3月2日〜3月22日:3万ポイント
- 3月23日〜3月29日:1万ポイント
これまでのau PAYの大幅な還元といえば、au回線の契約者かつ月額サービスのauスマートパスプレミアムに加入していないとほとんど恩恵が受けられなかったが、今回のキャンペーンはau PAYに登録していれば誰でも還元を受けられる点で注目だ。
今年10月に計画されているZホールディングス(ヤフー・ジャパン)とLINEの経営統合で、コードを利用するキャッシュレス決済の勝者はLINE Pay、PayPay連合でほぼ確定する。しかし、独自の中古品売買の経済圏を持つメルカリのメルペイ、回線契約時に記載した内容を含め契約者のさまざまな情報をに握っているNTTドコモのd払いやau PAYについては、保険などの金融サービスの販売や少額ローンといった横展開が容易なので、今後も一定数のユーザーを維持すると考えられる。今回のau PAYのキャンペーンは大勢を覆すほどのパワーはないが、au PAYの利用頻度向上には大幅に寄与するだろう。