Microsoftは、Office 365とWindows Azureを使ってビジネスアプリケーションを構築する、という方法を今後提供していく。それは、同社のクラウド環境を有効利用してラピッドビルド(rapid build, 高速構築)を提供するサービスの一環だ。
MicrosoftのCEO Steve Ballmerは、Buildカンファレンスの初日の水曜日(米国時間6/26)に、ラピッドデリバリがMicrosoftの主要テーマの一つである、と述べた。そして木曜日にMicrosoftは、Windows Azureを利用してOffice 365をプログラマブルなサービスに変え、アプリケーションの統合とWebサイトの管理を迅速に行うやり方をデモした。その取り組みは、GoogleがGoogle Appsとサードパーティのサービスを統合するやり方を思い起こさせる。
そのデモではたとえば、PC MagazineのMichael Millerの指摘によると、Visual Studioで作ったアプリケーションが“Office 365のドキュメントやそのほかの情報を利用する”…つまりアプリケーションがOffice 365の機能を借用する、というやり方を見せた。Azureでアプリケーションを作るんだけど、そのアプリケーションの主機能はOffice 365からそっくり借りるので、ビルドもデリバリも速い、というわけだ。
木曜日のキーノートとデモは、エンタプライズを強調したクラウドが主役だった。サーバとツール事業部の社長Satya Nadellaがキーノートを担当し、そのあと、Visual Studioの新機能や、オートスケール、オンプレミスのソフトウェアをSaaS環境と統合するBizTalkサービスの使い方、などのデモが行われた。データサービスもちらりと見せたが、しかしそれはGoogleやAWSが提供している強力なサービスに比べるとまだ弱い、と見えた。
しかしMicrosoftの方向性は正しい。Office 365をWindows Azureに、いわば前者を後者の機能コンポーネントとして押し込むのだが、そのことによってカンファレンスに来た者には、Microsoftの将来にとってのAzureインフラストラクチャの重要性が、いやが上にも伝わってくる。またそれは同社のマーケティングのテーマとしては、AzureはWebサイトやWebアプリケーションをクラウドとエンタプライズ環境にまたがって開発するためのプラットホームとして使えますよ、という訴求になる。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))