BMWのコンパクト電気自動車i3で使用されているi3大容量バッテリーには、BMW自身による適用を超えた応用例がある。同社は現在ドイツのボートエンジンシステム会社であるTorqeedoに対して、Deep Blue水中駆動システム向けに、i3バッテリーの供給を行なっているのだ。
Torqeedoシステムは、モーターボートに1〜160馬力のハイブリッドおよび電気推進機関を提供する。BMWによれば、Torqeedo社による技術の採用は、輸送効率観点からみた様々な応用に対応できる、同社の高電圧バッテリを製造する能力の証であると言う。現在のバージョンのi3バッテリーの容量は44kWhであり、以前の世代のバッテリーと同じサイズと重量で、50回以上多い充電が可能だ。
BMWはi3電池を、電池の8つのモジュールのそれぞれの中にある12個のセルに加えて、筐体のコネクター、ケーブル、センサー、温度制御システムを備えた「プラグアンドプレイ」機能を持つように設計した。BMWは当初からこのバッテリーを幅広い応用が可能となるように意図していた。例えば、車両の動力源としてはもう使えなくなった後でも商用発電機のエネルギー貯蔵装置として利用できるといった用途だ。
最近の調査によれば、電気ボート市場は2027年までに200億ドルに達すると見込まれている。よってそれはBMWにとって大きな成長の可能性を秘めた市場であり、Torqeedoは幅広い船舶アプリケーションに技術を適応させるためのパートナーとなる。
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(翻訳:Sako)