Boomはパリ航空ショーでXB-1 Supersonic Demonstratorの新デザインを発表した。これは商用超音速旅客機を製造する前段階の実証試験機だ。同時にBoomは航空会社6社から実機76機の注文を受けたことを明らかにした。小さなスタートアップのまだ存在しない新型機に対する注文としては驚くべき数だ。
航空会社が超音速機の実現にいかに強く期待しているかわかる。Boomの計画によれば、この新型機は大陸間の人気路線の所要時間を著しく減少させると同時に、料金を現在のビジネスクラス程度に抑えて、航空会社に維持可能な利益をもたらすことができるという。
技術実証機XB-1の新デザインには推進システムの安定性、全般的な安全性の改良が含まれる。このデモンストレーター機の部品に対するストレス試験が進行中であり、おそらくはその結果が新モデルのデザインに組み込まれたのだろう。
すぐにそれと見てとれる変更は胴体後部、尾翼の直前に新しく設けられた第3の空気取り入れ口だ。同時に主翼や胴体の形状も微妙に修正されている。
〔上のビデオはEtherington記者が今年4月にBoom本社を取材した際のもの〕
Boomの説明によれば商用機の予約には払い戻し不可の頭金が含まれる。これはBoomの当面の経営を助けるだろう。また同社は商用モデルのキャビンについても水平に倒せるシートなど豪華な装備をイラストで発表した。
BoomではXB-1 Demonstratorを来年に飛行させる計画だ。最初はコロラド州デンバーの本社付近で亜音速のテストとなる。その後カリフォルニア南部のエドワーズ空軍基地を利用して超音速の飛行試験に移る予定だ。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)