Caterpillarが、建設機器マーケットプレイスを提供するYard Clubを買収

建築などに用いる重機を、より効率的に利用する手段を提供するスタートアップであるYard Clubが、Caterpillarに買収された。契約条件は明らかにされていないが、Yard ClubのCEOであるColin Evranはこの取引が週の始めに締結されたことを明らかにした。

この取引は、かつてCaterpillarがYard Clubへの戦略的投資を発表してから、ほぼ2年後に行われたものだ。そのときの投資の一環として、Yard ClubはCaterpillarネットワークのディーラーと協力して、請負業者や建設作業員たちに機器を販売するだけではなくレンタルする手助けも始めていた。

その時以来、Yard Clubはそのレンタルビジネスを拡大しながら、ユーザー向けの機能も追加してきていた。同社のウェブサイトによると、Yard Clubは2016年の時点で、2500社の請負業者ならびにレンタル会社との間で1億2000万ドルの取引を行っている。

時間が経過するにつれ、そのプラットフォーム上で行われるレンタル取引から利益を得るビジネスから、顧客が所有もしくはレンタルしている全ての機器の管理を可能にするSaaSプラットフォームの提供へと力点がシフトしてきた。この中には、検査と保守管理のためのツールに加えて、機器の割り当て、スケジューリング、可視化などのツールも含まれている。

この分野の競争相手にはEquipmentShareGetableのようなスタートアップが含まれている。しかし、これらの企業と比較すると、Yard Clubは比較的少額のベンチャー投資を受けてきた。全体として、同社はCaterpillar、Andreessen Horowitz、Harrison Metal、Dorm Room Fund、Fred Poses、そしてAndy Rachleffなどの投資家から510万ドルを調達している。

いまやCatapillarの一部となったことで、Yard Clubはこれまでテクノロジーに欠けていた業界に、より多くのテクノロジーを持ち込むことが可能になる。

「私たちのビジョンは一致しています。私たちは既にCaterpillarの流通ネットワークの中で仕事をしていますし、彼らは私たちの会社の投資家の一員だったのです」とEvranは私に語った。契約の一環として、Yard Clubの13人の従業員はCatapillarに異動し、サンフランシスコにおける同社のデジタルプレゼンスとして振る舞うことになる。

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(翻訳:Sako)

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TechCrunch Japan

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