誰にも経験がある。広大なインターウェブ*を探検しながら、次々と連射砲のようにタブを開きまくっていると、その無数のタブの中から突然、広告のBGMの自動再生が聞こえてくる。次に、宣伝アナウンスのでっかい声が、仕事をしているオフィス全体に鳴り響く。たいがい、男性用避妊薬とか、無料でiPad差し上げますとか、そんなのばっかり。〔*: interweb(s), インターネットのこと。俗語。〕
Googleが、それを終わらせてくれる。
昨年Chromeは、ノイズ発生源のタブを教えてくれるようになった。そして今度は、もっとラジカルなことを。
Google+のポストで、ChromiumのエヴァンジェリストFrançois Beaufortが、次のバージョンのChromeの機能を紹介している。その中に、タブ中に自動再生ビデオがある場合、それは、そのタブを実際に見るまでは再生されない、というのがある。
つまり、新しいタブを開いたとき、ビデオが自動再生になっていたら、それはロードされるけど、そのタブを表示するまで再生は始まらない。一部の人たちが求めていた、自動再生の完全禁止ではないけれども、これからは、あわててタブを閉じなくてもよくなる。自動再生を完全に禁じたら、YouTubeなど一部のサイトではユーザ体験が損なわれるだろう。
Chrome/Chromiumの今後の課題ページには、タブがキーボードやマウスのフォーカスを一度得ると、自動再生のパーミッションがそのタブを閉じるまで継続することが、指摘されている。でもそれは、プレイリスト(連続自動再生)の機能などが、ほかのタブにフォーカスが行ったときに損なわれないためだ。〔要するにいったん始まった自動再生は、そのタブを閉じないかぎりずっと許可状態になる。〕
今この機能は、ChromeのDev Channelバージョンにある。機能として完成したら、次の公式バージョンに含まれる、という意味だ。