2008年にGoogle Chrome(クローム)が登場して以来(未訳記事)、それは常に私の生活に寄り添ってきた。実際、Chromeのローンチは、私が当時働いていたスタートアップを、初めてTechCrunchに取り上げてもらう役に立った(未訳記事)。
私たちは祝杯をあげ、Chromeは輝いていた。私たちは初日からのファンだった。
しかし、時間が経つにつれて、Chromeは少し遅くなり、少し重くなり、そして少し悪化して、かつてのロマンスはすっぱいものとなり始めた。
この劣化はGoogle検索で起きたことと似ていた。そこでは非常に良いアイデアが機能性、スピード、ユーザーの幸せを犠牲にして、ゆっくりとより多くのお金を稼ぎ出すものに変わっていった。その進化の自然な成り行きの詳細はここに(CNBC記事)。
私は短気な子供のようなので、Chromeに起きたことに当惑させられてきた(使うために1ドルも支払ったことがないソフトウェアではあるが)。問題点をはっきりさせるために、何年もの間、Chromeに対して発した文句を1つか2つのツイートにまとめようとしたが、結局5月以降の少なくとも9つの例を見つけて私はうんざりした気持ちになった(1、2、3、4、5、6、 7、8、9)。話を先に進めることにしよう。
一体、Chromeに何が起きてしまったのだろう?私にはわからない。時間が経つにつれて、RAMの使用量、処理の遅れ、そして一般的な使いにくさが増していった。しかし、G Suiteの世界に住んでいた私には、Chromeの世界に留まることは合理的だった……そのため私は我慢していた。
だがその我慢も、もう不要になるのかもしれない。今週Googleは、もうすぐ行われるChromeアップデートに関する詳細を発表した。この内容読み通すことで、想像される現実の世界への影響は本当に素晴らしいものだ。我らがGoogle(グーグル)は、ブラウザをより速く、メモリ使用量を軽く、スマートにする方法を見つけるために、そのコードを深く掘り下げたようだ。
私はとても興奮している。
何がやってくるのだろう?グーグルによるより一般ユーザー向けに行われたブログ投稿ではなく、GoogleのChromiumブログからその内容を抜き出そう(この一連のアップデートに対する私の注意を引いてくれたVergeへは強く感謝したい)、ここに示したのはあくまでも私が気にしている内容だ(各引用文中で太字になっている部分はTechCrunchによるもの)。
多くのタブを開いている場合でも、タスクを完了するためには、それらの一部にしか注目していない可能性があります。今回のリリース以降、関心のあるタブをすばやく表示するために、Chromeはパソコンのリソースを積極的に管理します ―― タブを何百個も開いたままにしておくことが可能になります ―― このため作業を中断したところから再開することが可能になります。
このリリースでは、タブスロットリング(バックグラウンドのタブの消費リソースを抑える)、オクルージョントラッキング(表示されていないタブの消費リソースを抑える)、バック / フォワードキャッシュに対して、Chrome がリソースを理解および管理する方法が改善されました。そのため必要なときに必要な情報をすばやく取得できるようになります。
Googleよ、これは文字通り私のことだ。信じられないものを見たようだ。ありがとう。
バックグラウンドタブがシステムリソースをどのように使用しているかを調査し、JavaScriptタイマーがバックグラウンドタブの作業の40%以上を占めていることがわかりました。ブラウザをより効率的にするには、それらのCPUと消費電力への影響を減らすことが重要です。M87以降は、バックグラウンドタブにおけるJavaScript タイマーのウェイクアップを1分に1回に調整しています(開発者向け文書)。これにより、CPU使用率を最大5分の1に削減し、内部テストによればバッテリ寿命を1.25時間伸ばすことができました。
世界が再び動き始めたら、この作業に参加した全員にランチを御馳走したいくらいだ。
次に、これまではChrome OSとMacには追加されていたオクルージョントラッキング(開発者向け文書)をWindowsにも取り込みました 。この機能はChromeがどのウィンドウやタブが実際に表示されているのかを知るための機能です。この情報によって、Chromeは最小化しているタブではなく、実際に使用しているタブのリソースを最適化することができます。これによりChrome の起動速度が最大25%、ページの読み込みが7%高速になり、メモリ使用量も削減されます。
いいぞ、その通りだ。
ウェブサイトを訪問し、別のページに移動するためにリンクをクリックした後で、そこが求めていたページではなかったことに気がつき『戻る』ボタンを押したことが何回ありますか?【略】Chrome 87では、バック / フォワードキャッシュがそうしたバック / フォワードナビゲーションの20%が瞬時に実行されるようにします。近い将来には、さらなる改善と開発者の支援を通じてこの数字を50%に増やす予定です。
これが必要だということに気がついてはいなかったが、確かにこれは必要だ。それを早く使いたい。
ともあれ、Chromeの内部についてのこの短い記事を書きながら、私は新しく改良されたChromeに対する強い興奮を抑えることができない。ある程度使ってみて、さらにレポートするつもりだが、とにもかくにもやったぜ!という気持ちだ。
カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Google、Google Chrome
画像クレジット:Jaap Arriens/NurPhoto / Getty Images
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(翻訳:sako)