Clubhouseが同社初となるクリエイター用収益化機能をテスト開始

Clubhouse(クラブハウス)、企業価値10億ドル(約1100億円)と報じられている設立1年のソーシャルオーディオアプリだ。同社はユーザーから好きなクリエイター(スピーカー)にプラットフォーム内で送金できる機能を提供する。新しい収益化機能、Clubhouse Paymentをブログで発表し「クリエイターがClubhouse上で直接支払いを受けられるようになる数多い機能の第1弾」と説明した。

Clubhouseはコメントを拒んだ。共同ファウンダーのPaul Davison(ポール・デイヴィソン)氏は、同社の直近のタウンホールミーティングで、会社は広告ではなく、クリエイターの直接収益化に焦点を絞りたいと述べた。

仕組みはこうだ。ユーザーは、お金を払いたいクリエイターのプロフィールページへ行って送金する。クリエイターが機能を有効にしていれば、「Send Money」ボタンをタップして金額を入力する。これはバーチャル投げ銭箱、というかClubhouseブランドのVenmoのようなものだ(ただし送金の際にメッセージを加えることは現在はできない)。

「支払った金額は100%、クリエイターに届きます。送金する人は少額のカード処理手数料も課金され、当社の支払処理パートナーであるStripeに直接支払われます」と投稿では述べられている。「Clubhouseは何も取りません」。

StripeのCEOであるPatrick Collison(パトリック・コリソン)氏はブログ投稿のすぐ後にツイートで「内部の収益化や広告ではなく『参加者』の収益を第一に考える、というソーシャルプラットフォームは見ていて頼もしい」と語った。

 

Clubhouseが2021年1月にAndreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)のリードでシリーズBラウンドを実施した時、1億ドル(約110億円)と報じられた資金の一部はクリエイター報酬プログラムに使われると言われていた。そのプログラムは「新興のClubhouseクリエイターを支援する」ために使われる、と当時のブログに書かれていた。「新興」の定義が何かは不明だが、インフルエンサーを発掘する(かつ金銭で報いる)ことは同社がプラットフォーム上で高品質のコンテンツを奨励する方法の1つだ。

シナジー効果は明白だ。Clubhouseクリエイターは、すばらしいショーでチップを手にしたり、大義のために募金を集めたりできるようになり、プラットフォーム自身からも出演を繰り返すホストとして優遇される。

Clubhouse初の収益化の試みが、自身の取り分を要求していないという事実は確かに注目に値する。収益化、あるいはClubhouseにそれがないことは、話題のスタートアップがパンデミック初期に上昇を始めて以来の話題だ。現在はベンチャーキャピタルを切り崩しながら車輪を回し続けているが、最終的に自立したビジネスになるためには稼ぐ必要がある。

クリエイターの収益化とプラットフォームの取り分、という組み合わせはいくつもの大型ビジネスの成長を支えてきた。クリエイターや有名人にパーソナルメッセージを送るスタートアップのCameo(カメオ)は、同社プラットフォーム上で販売されたビデオの約25%を受け取っている。同社は先週1億ドルを調達してユニコーンになった。ファンがお金を払ってクリエイターとやりとりするOnlyFansというプラットフォームは2021に10億ドルの売上を見込んでいる

Clubhouseの送金機能は、4月5日から「少数のテストグループ」でテストされるが、このグループに誰が入るのかはわからない。最終的にこの送金機能は、他のユーザーにも段階的に公開される。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Clubhouse音声ソーシャルネットワーク

画像クレジット:Rafael Henrique/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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