レジュプレスは、2016年3月7日より、NPOやNGOなどがビットコインで寄付を受け付けるためのサービスcoincheck donationsを提供開始する。同社は「世界初のビットコイン寄付型のクラウドファンディングサービス」と呼んでいる。同社のサイトでは、すでに2月より「coincheck基金」による台湾地震被災者支援の寄付受け付けが始まっており、記事執筆時点で92名、3.45178217BTC(時価16万円弱に相当)のビットコインが集まっている。3月7日には、以下の7法人への寄付が開始された。下記以外にも、いくつかの団体が近いうちに寄付受け付けを開始する予定だ。
- 一般財団法人 CHANG アジア子供財団
- 特定非営利活動法人 シャプラニール=市民による海外協力の会
- 特定非営利活動法人 Malaria No More Japan
- 認定非営利活動法人 グッドネーバーズ・ジャパン
- 公益財団法人 日本対がん協会
- 特定非営利活動法人世界の子どもにワクチンを 日本委員会
- 認定非営利活動法人 かものはしプロジェクト
各団体が取り組む課題は、東南アジアの孤児院などの支援、南アジアの貧しい子供の支援、対マラリア、貧しい子供への教育などの支援、対がん、子供にワクチン提供、児童売買の防止だ。
いくつかの団体にcoincheck donationsで実際に寄付をしてみたが、スマートフォン上のビットコインウォレットがあれば非常に簡単に寄付できる。Webサイトに表示されたQRコード(ビットコインアドレスをエンコードしたもの)を、スマートフォン上のビットコインウォレットで読み取って、金額を入力して送金ボタンを押せばいい。送金は瞬時に終わる。クレジットカードの情報も個人情報も必要ない。同社のcoincheck payment(関連記事)によるビットコイン決済よりも、日本円とのレート換算などの手間がない分、さらに簡単だ。
レジュプレスには、以前から日本国内のNPO団体から「海外からの寄付をビットコインで受け付けたい」との要望が寄せられていたそうだ。国境を越える海外送金は、時間と手間がかかる。レジュプレスによると「ある団体で、海外から1万円の寄付を受け取るのに、手数料7500円がかかってしまった」との声があるそうだ。さらに、法人口座で外貨を受け取る手続きは非常に煩雑だ。ビットコインは、こうした問題を解決する手段となる。
レジュプレスでは「寄付はcoincheck donations としてまとめて団体に渡す」と説明している。なお、残念ながらビットコインによる寄付は領収書の発行及び税金控除の対象とはならない(ただし一部団体では、寄付金を日本円建ての決済をビットコインで実行するサービスcoincheck paymentで受け付け、日本円で記載された領収書を発行するやり方も併用している。)。