ベンチャーキャピタルのCoral Capitalは4月30日、日本のスタートアップ業界の変遷や課題に関する調査結果をまとめたレポートを公開した。
同レポートは「Japan Startup Landscape 2019」という名称で、2018年10月〜2019年3月にかけて273名の日本の起業家に実施した調査内容をまとめたもの。市場環境や資金調達環境、メンバーの報酬制度などについて34の質問と回答が掲載されている。
「今のオフィスの一坪あたりの賃料はいくらですか?」「リードインベスターを決める上で大事な要素は何ですか?」などスタートアップの内情に関する具体的なものから、「ユニコーン企業になる自信はありますか?」「すでに自分のスタートアップは失敗したと思っている方にお聞きします。その理由はなんだったと思いますか?」など起業家以外の人にとっても興味深いものまで、質問の切り口はさまざま。
レポートの全文はこちらのページよりダウンロードすることができる。
なお、今回のレポートに関してCoral Capital創業パートナーの澤山陽平氏からコメントを得られたので紹介しておきたい。
「これまでスタートアップ起業家というと、20代前半の若者が中心のイメージが強かったかもしれませんが、今回の年齢層の結果を見ると『30~35歳』が最も多く、経験豊富でシニアな起業家も含め、起業家の層が厚くなってきている良い兆しが現れていると思っています。また、起業家と投資家のパワーバランスに関しても、『過去の2〜3年で起業家の交渉力が強くなった』と答えている起業家が7割近くなっており、VCが増えたことでより起業家にとって良い環境になってきていると感じます。逆に、今後VCはこれまで以上に競争が激しくなるため、より起業家に選ばれるための努力をする必要があると考えています」(澤山氏)