WeWorkの日本進出支援を発表してから約1か月が経ち、ソフトバンクは新たなユニコーン企業の日本進出をサポートしようとしている。本日同社は、ドックレスシェア自転車を日本に広めるべく、中国のシェア自転車サービス大手Ofoと協業すると発表した。
これまでにAlibabaやDidi Dhuxing、DST Globalらから合計10億ドル以上を調達してきたOfo。登録ユーザー数は1億人以上、シェア自転車の数は800万台とされている同社のサービスは、モバイルアプリ上でQRコードを読み込むことで、どこでも自転車を乗り降りできるというものだ。
Ofoが協業することになるソフトバンク コマース&サービス株式会社は、IoTやロボット、クラウドソリューションを提供しているソフトバンクグループの1社だ。まずは今年9月に東京と大阪にOfoの自転車を配備するとのことだが、恐らくそれ以降サービス提供地域を拡大していくのだろう。
「日本のことは重要な市場と位置付けています。自転車文化が根付いている日本で、Ofoはより便利でコストメリットのあるサービスを日本の皆さまに提供していきます」とOfoのAPAC部門を率いるLawrence Caoは声明の中で語った。
ドックレス自転車の解錠について説明するOfo CTOのAustin Zhang
WeWorkとは違い、今回の協業には(少なくとも現時点では)資本的なやり取りは含まれていないが、既に両社はさまざまな点で繋がっている。これまでに幾度となくソフトバンクと共同出資を行ってきたAlibabaは、Ofoが7億ドルを調達した直近のラウンドでリードインベスターを務めたほか、ソフトバンクの投資先であるDidiも昨年Ofoに出資している。
最近の報道では、ソフトバンクが中心のラウンドがOfoが10億ドル超を調達しようとしていると噂されていることを考えると、今回の日本進出が両社の長期的な関係のスタート地点となる可能性もある。
Ofoは今年中に200都市へ進出するという野心的な目標を掲げているが、2017年の前半だけで、既に中国を中心とする100都市への進出(もともとはこれが2017年の目標だった)を果たした。そして現在同社は海外市場へ果敢に攻め込もうとしている。これまでのところ、イギリス、シンガポール、タイ、カザフスタン、マレーシアには進出済みもしくは進出間近の状態にあり、今回このリストに日本が加わることになった。
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(翻訳:Atsushi Yukutake)