趣味でドローン、とくにクアッドコプターを飛ばす人はどんどん増えている。そうした人に向けて、飛ばすことに加えて「ソーシャル」な楽しみを提供するプロダクトが登場してきた。名前を「Flytrex Live」という。実際の飛行機のフライトレコーダーのように飛行経路を記録し、かつリアルタイムでインターネットにも繋がる。互いの飛行経路をシェアしたり、あるいは飛行距離などを競うこともできるようになったわけだ。飛行データを通じていろいろと楽しむことができるようになる。
「わたしたちは以前からクアッドコプターを飛ばすことを趣味にしています。楽しみつつ、しかし他の人と一緒に楽しむ方法はないものかと考えてもいたのです。趣味のドローンに“ソーシャル”の要素を持ち込めば、楽しみは何倍にも膨らむのではないかと考えていました」と、Flytrex Liveを共同ファウンダーのAmit Regevとともに開発したYariv Bashは言っている。
まずはよりシンプルな形でスタートしたのだそうだ。すなわち、「Live」版の元となったFlytrex Coreは、インターネットには接続しない方式だった。飛行データをmicro SDに保存する形式だったのだ。
「ファンの集まるサイトでFlytrex Coreを紹介してみました。すると、ぜひともそうしたデータを元に情報をシェアしたり、あるいはある種のチャレンジを行いたいという人が非常に多くいることがわかったのです」とBashは言う。そうしてFlytrex Liveが生まれたのだ。
microSIMスロットに2G GPRSを装着することで、リアルタイムのインターネット接続を実現し、それによりいろいろと面白い機能を実装することができた。
たとえばFlight Channelにて、Googleマップを使って自分の飛行記録をリアルタイムで確認することができる。もちろん、こうしたデータは友人と共有したり、あるいはFacebookのタイムラインに載せることもできる。
Flytrex Liveは、趣味のドローンを「ソーシャル化」するツールである、とBashは定義する。また、飛行データを使って誰が最も遠くまで飛ぶことができるのかといった「チャレンジ」を行うこともできる。こうしたチャレンジのためのリーダーボードも設けられていて、さらにアクティビティに応じた「バッジ」も用意されている。今後はさらに改良を重ね、すべてのドローンで利用できるようにして、データをFlytrexのサイトに集約しつつ、いろいろな楽しみ方を提供していきたいとしている。
もちろん、このFlytrex Liveは実際のフライトレコーダーと同様の使い方をすることもできる。すなわちドローンを見失ってしまったり、あるいは墜落させてしまった際の解析に使うことができるのだ。
Bashの発言を引いておこう。「ドローンが墜落してしまったり、あるいは制御不能になって行方不明になったりすることはあります。Flytrex Liveは、自己原因の分析を行ったり、あるいは見失ってしまったドローンの探索に役立てることもできるでしょう。分析や探査を行うことで、同じような原因でドローンを失い、何千ドルもも失ってしまうことを避けることができるでしょう。GoProやDSLRを載せたドローンをなくしてしまうのは、誰にとっても相当な痛手であると思います」。
(Bashは自転車の盗難防止のためのThe Cricketサービスのファウンダーでもあり、また無人の月着陸宇宙船を飛ばそうとするSpaceILのファウンダーおよび前CEOでもある)
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(翻訳:Maeda, H)