Eメールを葬る、と誓うスタートアップが次から次へと出てくる中、電子メールはかつてないほど強くなっている。どうやらEメールと仲よくするいちばんの方法は、メールを書く仕事をAIに奪わせることらしい。
EasyEmailはY Combinatorの最新学年の卒業生が作ったツール。ユーザーの受信箱に入り込み、過去のメッセージを手がかりにして未来のメッセージの道案内をするオートコンプリートのようなシステムだ。
Chromeプラグインをダウンロードすると、10~20分くらいかけて送信済みメッセージを解析してユーザーのメールの書き方を学習する。その後「新規メッセージ」ウィンドウに居すわってメール本文をオートコンプリートすべく洞察を披露する。インターフェースは少々煩雑で、候補の中から適切なものを選ぶのには慣れが必要だ。
携帯電話のテキスト予測機能が、1~2単語を補完するのに対して、EasyEmailは大胆にも過去のメールに基づいて文を補完しようとする。
このプラグインの利用価値は、使う目的によって大きく異なる。初めて使った限りでは、単調なメッセージを大量に送らなくてはならない人にもっとも向いているという印象だ。営業や広報部門で同じ売り口上を繰り返し、同じ質問に何度も答えなくてはならない人には、時間の節約になるに違いない。私の場合は、質より量の無意味な内容が多く、まだまだ改善の余地が大きく道は長いと感じた。
おそらく多くのユーザーにとって便利なのは、ホットキーを定義しておき、略歴やリンクを毎度探すことなくワンタッチでメール本文に貼り付ける機能だろう。
共同ファウンダーのFlip TwarowskiはTechCrunchに、次のステップは、相手ごとの返信内容を分析し、親しい相手にはカジュアルに、仕事の相手にはフォーマルなメールを書くようにすることだと言った。
EasyEmailは大きな可能性のある有望なツールだ。使い方次第で、この軽量なプラグインは大量のメールを書くあなたの時間を大いに節約してくれるだろう。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )