Snapchatはセルフィー用のアニメフィルターを拡充するためにLookseryを買収したが、Facebookもメッセージ分野で肩を並べるため、画像フィルターアプリを買収した。
本日、FacebookはMasqueradeの買収を発表した。MasqueradeはLookseryのようなアプリで、スマホで撮影した画像に面白いフィルター効果を付け加えることができるものだが、これは動画に特化している。このスタートアップ(MSQRDの表記が一般的)は、ブログ投稿で買収について発表し、TechCrunchはFacebookから直接このニュースが事実であることを聞いた。
「Masqueradeが制作したMSQRDは素晴らしいアプリです。世界でも有数の動画加工テクノロジーを持っています。Masqueradeを迎えることをとても嬉しく思います。今後もFacebookの動画体験はさらに良くなるでしょう」とFacebookのスポークスパーソンは話す。Facebookは動画機能を拡張すると強調してきた。それには動画編集ツールから、動画にスタンプやテキストを追加する機能の拡充が含まれていて、今回もその戦略に則った買収だ。
MSQRDとFacebookは買収額について開示していない。興味深いのはロシアの投資家Eugene Gordeevは2週間前にAppleがMSQRDを1億1700万ドルで買収すると投稿していたことだ。Gordeevはこれは完全な嘘情報だったとTechCrunchに話した。
MSQRDはベラルーシの企業で、アプリをスタンドアローンのプロダクトとして引き続き公開するとしている。FacebookはMSQRDの主要メンバーであるEugene Nevgen、Sergey Gonchar、Eugene ZatepyakinはFacebookのロンドンオフィスで働くことになるとしている。
MSQRDに投資しているのはGagarin CapitalのYuri Gurskiのみのようだ。アプリは昨年にローンチしてから徐々に人気を獲得してきた。
今回のニュースは、メッセージアプリの大手同士がこれまで以上に激戦化している市場においてより多くのオーディエンスを獲得するための競争を表していると言えるだろう。
Facebookのメッセージアプリ「Messenger」は世界でも広く普及しているが、WhatsAppやInstagram、そして短時間でメッセージが消えるSnapchatは若いユーザーの間で大ヒットしている。
Facebookは過去にSnapchatを約3億ドルで買収し 、このデモグラフィックを抑えようとした。買収はうまくいかず、Facebookは別のアプリでSnapchatのクローン機能を試みていた。
FacebookがMSQRDから得られるIPや技術的なノウハウを検討する以前に、このようなスタートアップを買収するということは隣人と肩を並べるための戦略の一環のようだ。今回のケースでは、Spiegel(Snapchatのファウンダー)に遅れを取らないようにしたい思惑だ。
アプリの動画レビューは こちらから見れる。
この買収案件を最初に伝えたのはBusiness Insiderだった。
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