Ali Rosenthalは2006年初頭にFacebookに入社している。当時の従業員数は50名で、ユーザー数は400万人だった。そして2011年に退社することとなったが、そのときには従業員3500人、ユーザー数は10億人になろうとしていた。彼女はビジネス創設チームの一員として、モバイル分野でのサービス拡充に努めた。10万人程度だったモバイルユーザーは、退社時には2億5000万人にも拡大していた。ちなみに退社時にはモバイルビジネス開発部門のトップを務めていた。
その後RosenthalはGreylockでExecutive-in-Residenceとしての1年間を過ごした後、再度小規模なスタートアップに籍を移すこととなった。7月よりMessageMeのCOOとして働くことになったのだ。5月に1000万ドルのシリーズA資金を調達してリアルタイム・モバイル・コミュニケーションを手がける同社は、従業員数17名という規模だ。
上のビデオに収録されているインタビューでは、なぜMessageMeを選んだのかということについても質問している。彼女のような大物が、小さなスタートアップを選択するからには、そこに強い動機があるはずだと考えられるからだ。
「優秀な人材がいることも理由のひとつです」と彼女は応えてくれた。共同ファウンダーのAlex CheeやArjun Sethiの名前が挙がった。また、当然のことながらプロダクト自体にも可能性を感じたのだとのこと。Rosenthalの言葉を借りるなら、MessageMeは「マルチモデル・メッセージング」(multi-model messaging)システムなのだそうだ。「スピード」を重視し、実際に会話をするような感覚で利用することができる。Facebookはその出自からしても「ウェブプロダクト」としての特徴を持っていて、その辺りがMessageMeと大きく異なるところであるらしい。「スマートフォンに特化して生まれてきたMessageMeは、将来のリアルタイム・リッチコミュニケーションのための仕組みとして大きな可能性を持っています」と彼女は言っている。
本格的なアスリートでもあるRosenthalは、「タイミング」の大切さも強く意識している。2006年にFacebookを選んだのも良いタイミングだった。今、このタイミングでMessageMeを選んだのも、将来に振り返ってみると、なるほどベストであったと思わせることになるのかもしれない。
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(翻訳:Maeda, H)