2010年の年末に登場して以来、ブログやオンラインのメディアをタブレット上で雑誌風に見せるFlipboardの人気は衰えを知らないようだ。昨年8月にマンスリーアクティブユーザーが2,000万だったのが、いまでは5,000万まで増えているのだという。そしていよいよこのプロダクトが初のメジャーアップデートとなるFlipboard 2.0をリリースした。
今回のアップデートの目玉はFlipboardで表示されている記事の1つ1つをユーザーが独自に集めて編集することで、ユーザー独自のマガジンとしてシェアできるところだろう。いわゆるいまどきの「キュレーション」機能が備わったわけだ。
たとえば、ガジェットが好きならばガジェットに関する話題ばかりを集めて1つのマガジンにすることもできるし、靴好きだったら靴に関する記事を集めてマガジンとしてシェアできる。特にFlipboardは画面のデザインにこだわっているので、マガジンの表紙なども写真や画像を配慮した見せ方になっている。
これまでFlipboardでできるインタラクションといえば、見ている記事をシェアするだけだったが、今回のバージョンから、キュレートした記事にはユーザーが独自にコメントを付けられるようになった。また、FlipboardはPCでの利用はできなかったが、ブラウザーのbookmarkletによってPCのブラウザーから自分のマガジンに記事を追加することができるようにもなった(ただし、作成されたマガジンの閲覧はできない)。
Flipboardは表示される情報を読むだけのものだったが、編集して独自の雑誌を編む楽しみが加わるることで、相対的にコンテンツの数は増えることになるのだろう。そうなれば、閲覧するユーザーの機会も増えるかもしれない。NaverまとめやTogetterなどのキュレーションメディアは編集を楽しむユーザーは限られているが、アクセスを集めているのは大量の情報が垂れ流されるよりも人間の手で編集されたコンテンツのほうが価値が高いことを証明している。このことからもFlipboardの中から人気のマガジンを作るユーザーが現れてくることは間違いないだろう。
なお、今回、このメジャーアップと同時に日本ではFlipboardの利用を促進するためのFlipboard naviが開設されている。