トランプ大統領は、現地時間24日(火)に米大手自動車メーカー3社の重役との会談を行い、アメリカ国内での工場の建設や生産量増加に向けた彼の思いを共有した。会談でのトランプのコメントは、選挙活動中や就任直後のTwitterやその他のメディアにおける彼の発言内容を反映したものだった。
規制カットを明言した彼は、”75%か恐らくそれ以上”の規制を廃止することができるだろうと話し、以前の発言の通り、新しい工場を設立する際の承認プロセスの短縮化を目指すと語った。また個人的な意見として、環境保護活動が全般的に「手に負えない状態」にあると述べた。以上はFCA CEOのSergio Marchionneが会場内にいるときのトランプのコメントで、FCAは排ガス試験を逃れる違法なソフトウェアを使用していた疑いで、現在環境保護庁(EPA)や司法省による調査を受けている。
他にもGM CEOのMary BarraとFord CEOのMark Fieldsが会談に参加しており、いわゆるビッグ3のトップと大統領が一堂に会するのは、オバマ政権時代の2011年に行われた、2025年までにエネルギー効率を2倍にするという目標設定に関する会談以来だった。そしておわかりの通り、今回の会談の趣旨は前回のものとは大きく異なる。
Fieldsは「トランプ大統領と彼が推し進めている経済政策には、とても勇気づけられています」と話し、TPPからの離脱を決めたトランプの判断を、彼が新政権とうまくやっていけると考える理由のひとつとして挙げた。
「トランプ大統領そして彼の政府と、税金や規制、貿易に関する政策に一丸となって取り組み、アメリカの製造業を復興させていくのを私たちは楽しみにしています」とFieldは会談後に記者の質問に対して答えた。
さらにGM CEOのMary Barraは「政府と自動車業界が一致団結することで、環境問題の改善や安全性の向上、そして雇用の創出や製造業の発展を実現する大きなチャンスが生まれるでしょう。Markの話していたような政策がそのサポートとなることを願っています」と付け加えた。
会談後にある記者が、製造業の雇用をアメリカに残せというトランプの語気の強いツイートにひるみましたかと、FCAのMarchionneに訪ねたところ、彼はなんとも滑稽な間をおいて”いいえ”とだけ返した。その後FCAは、Marchionneからの声明を以下のようにメールで配信した。
アメリカをビジネスのやりやすい国にしようとしている大統領の動きをとてもうれしく思っています。トランプ大統領やアメリカ連邦議会と一緒に、アメリカの製造業を強化していくのか楽しみです。
トランプは実質的にEPAを閉鎖し、政府による予算や政策のレビューを受けるまで全ての関連機関の活動を中止させたと報じられており、これは政権移行期だということを考えても異例の事態だ。さらに彼は、環境保護団体の反対を押し切って、キーストーンXLパイプラインとダコタ・アクセス・パイプラインの建設を推進する大統領令へ署名し、アメリカ国内の原油供給源を確保しようとしている。
BREAKING Trump, at automaker CEO meeting, cites pledge to cut regulations, says environmentalism is out of control.
— Reuters Top News (@Reuters) January 24, 2017
速報: トランプが自動車メーカーCEOとの会談で一部規制廃止を約束。環境保護活動が手に負えない状態だと発言。
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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter)