Ford傘下のSpinがバージョンアップした頑丈な新スクーター展開へ

Fordの子会社が1億ドルで買収した電動スクーター企業のSpinは、より頑丈なフレームや改善されたブレーキシステム、大きめのタイヤ、そして長く走行できるバッテリーを搭載した新たな電動スクーターを展開しようとしている。

要するに、第3世代のこのプロダクトは毎日使用されるシェアリング用のドックレススクーターにありがちな乱暴な扱い耐えられるようにつくられている。そして、よりしっかりとしたつくりにもなっている。破壊行為や改造に対抗できるよう、あつらえのセキュリティスクリューが加わった。

理論上は、デザインの改良は乗車体験をより良いものにし、より多くの客をひきつけるはずだ。しかし、より多くの客をひきつけることこそが、スクーター戦争では大事だ。そして粗利益がもう一つの重要な要素だ。

この第3世代のスクーターは長もちするように作られていて、これはドックレススクーター事業の1台あたりの経済性を高める鍵となる。

Spinは新スクーターを試験するパイロットプログラムを6月にボルチモアで立ち上げた。同社によると、このパイロットでは「粗利益率を高める一方で、盗難や破壊行為に関連するコストが減る」ことが確かめられた。

「新Spinスクーターのテストでは利用の増加が見られた。客は頻繁に利用し、長距離を移動していた」と共同創業者でCOOZaizhuang Cheng氏は発表文で述べた。

第3世代のSpinスクーターは路面のくぼみやでこぼこ道の衝撃を吸収するよう、10インチのタイヤを搭載している。他の特徴としては、プラットフォームが広く長くなった。加えて、フル充電で37.5マイルの走行ができ、認証システムもアップグレードされた。同社はまた、ブランド刷新の一環として新たなロゴを発表した。

自動車メーカーの子会社Ford Smart Mobility LLC傘下となったSpinはこの新スクーターを、カリフォルニア州バークレー、デンバー、カンザスシティ、ロサンゼルス、メンフィス、ミネアポリス、ワシントンD.C.で来月から展開する。その後、そのほかの米国の都市に拡大する予定だ。同社は11のマーケットにおいて唯一の事業者で、その4倍超となる47都市と大学のキャンパスでドックレススクーターを展開している。

年末までに100の都市・キャンパスに事業を拡大することを目指している。

イメージクレジット: Ford

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。