クラウドベースのコラボレーション・ツールであるFrame.ioがシリーズAで1000万ドルを調達した。Accelがリード投資家を務め、SignalFire、FristMark Capital、Shasta Venturesなども本ラウンドに参加している。Frame.ioのシード投資家である俳優のJared Letoと、同じく俳優のKevin Spacyも今回のシリーズAに参加している。
Frame.ioはビデオ製作者向けのコラボレーション・ツールで、同社はみずからをビデオ版のGithubやInVisionのような存在だと話す。Frame.ioでは、撮影したビデオをアップロードし、その編集履歴を管理することができる。もちろん、コメントの追加や、チームメンバーからのフィードバックの共有も可能だ。Frame.ioが登場する以前は、DropboxやVimeo、そしてEmailなどのツールをバラバラに使ってワークフローを完成するしかなかったのだ。
Frame.ioではアノテーション機能、スレッド型のコメント、タイムスタンプ付きのコメントなどをサポートしている。また、Frame.ioは150のフォーマットに対応しているため、大小様々なビデオ製作チームがこのサービスを利用できる。
TechCrunchでは昨年Frame.ioのサービスをカバーしている。そして、同社のMRR(Monthly Recurring Revenue、月次更新収入)がローンチ後3ヶ月で3万ドルを超えたころ、シードラウンドでAccelなどから220万ドルを調達、さらに直近のWWDCでは同社のアプリがApple Design Awardを受賞している。
Jared LetoやKevin Spaceyが出資に参加したことで、同社はハリウッドに進出する糸口をつかんだことだろう。それに加えて、同社は企業分野への進出も実現している。
InVisionが協同デザインスペースとしての地位を短い期間で確立したのと同じように、Frame.ioは多くのビックネーム企業たちをクライアントとして獲得している。Facebook、Snapchat、Paypal、そしてTechCrunchのビデオチームなどがその例だ。
Frame.ioがこのように素早く顧客を獲得することができたのは、企業がビデオを製作する例が増えているからだと同社は考えている。同社によれば、顧客の40%にあたる企業が5年前にはビデオを製作してはいなかったと話しているという。
しかし、今ではモバイル・ビデオが消費者に情報を伝達する有効な手段として認められるようになったという事実を考えれば、Frame.ioは適切なサービスを適切な時に生み出したと言えるだろう。
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