GitHubがセカンダリーラウンドの資金調達をしているらしい、旧投資の部分的清算のため?

Workers install a billboard for GitHub Inc. in San Francisco, California, U.S., on Tuesday, Nov. 11, 2014. GitHub, which provides open-source code hosting services and has raised more than $100 million from investors, is among tech startups boosting demand for billboard space around Silicon Valley. Photographer: David Paul Morris/Bloomberg via Getty Images

いくつかの情報筋によると、GitHubは昨年7月の、評価額20億ドルでの2億5000万ドルの資金調達(プライマリーラウンド)に続き、セカンダリーの資金調達を今進めている、という。しかし噂では、このセカンダリーの資金調達は、投資家または社員の株式現金化(“清算”, liquidation)に備えてだ、とも言われている。

この話には二つの部分がある。ひとつは、この二度目のラウンドでは同社の評価額が最初の20億ドルより低くなる、という説だ。ある筋の推計では、15億あたりだろう、という。ただしこれも正確な数字ではない。しかし別の筋によると、このセカンダリーは普通株のためだろう、という。そうなると、話はややこしくなる。そうすると、優先株はどうなり、投資家はどんな権利を得るのか。そこで評価額の計算もやや曖昧になり、ふつうの意味のダウンラウンドではない、という理屈になるのかもしれない。

しかし、それよりももっとおもしろい噂は、MicrosoftがGitHubの買収を検討している、という説だ。買収ではなく戦略的投資だ、という説もあるが、噂としては大きな違いはない。M社がより深いパートナーシップを求めているのだ、という説もある。GitHubの代表者は、Microsoftによる買収の噂は真実ではない、と言う。Microsoft側は、ノーコメントだ。

このセカンダリーラウンドに誰が参加するのか、投資家なのか社員なのか? しかしいずれにしても、GitHubも今年で8歳だから、これまでの投資の清算があっても不思議ではない。

この種のセカンダリーラウンドは、企業が後期ステージへと成長し、しかしIPOはまだしない、というときに意義がある。GitHubは人も文化もきわめて分散的だから、昔からの社員が何らかの代償を求めてもおかしくない。現状は、入ったばかりの若手と、長年いるベテランとのあいだに、待遇や報酬の差はあまりない。そういう意味でGitHubは、フラットな会社だ。また、代償は引き止め策でもある。投資家たちの一部も、セカンダリーラウンドによる清算(現金化)を期待しているだろう。

GitHubは、世界でいちばん多く採用されているデベロッパーツールだろう。コードを管理するための場所であるだけでなく、オープンソースのエコシステム全体の、もっとも重要な部分だ。オープンソースのプロジェクトを健全かつ活発に維持することは、直接間接に必ずそれらを使っている大きな企業にとって、とても重要だし、オープンソースの寄与貢献者の中から有能な人材をピックアップできる。人だけでなく、多様なアイデアもそこで育つ。しかしデベロッパーが気軽に利用していたリソースも、持続可能なビジネスへ成長するためには、本格的なエンタープライズに自分を拡張する必要がある。それがおそらく、今GitHubが抱えている難問だ。

Microsoftに関しては、Visual Studio Team ServicesというGitHub的なツールがすでにあるので、そこがおそらく今回の噂の出処(でどころ)だろう。

最近IPOしたAtlassianをはじめとして、GitHubをめぐる競争は激化している。Atlassianは、昨年IPOした途端に株価は32%跳ね上がり評価額は58億にもなった。それは、IPOしたときすでに同社が黒字だったせいもある。また、最近元気なGitLabは、GitHub同様、オープンソースのgitをベースとしている。同社は先月、2000万ドルを調達した

〔参考記事: セカンダリーラウンドとは何か。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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