Microsoft(マイクロソフト)傘下のGitHubは12月17日、必須ではないCookieをプラットフォームからすべて追放すると発表した。これにより、GitHub.comとそのサブドメインにCookie配置への同意を求めるバナーが表示されなくなる。仕事に取りかかる前のわずらわしいクリックが1つ少なくなるわけだ。
GitHubのCEOであるNat Friedman(ナット・フリードマン)氏は声明に「Cookieバナーが好きな人間は誰もいない。しかしCookieは至るところにある!」と書いている。
わずらわしいバナーを表示しなければならない理由はEUのGDPR(一般データ保護規則)やこれに相当する米国での規制によるものだ。Cookieの使用がオンラインにおけるプライバシーを低下させるおそれがあるため、ユーザーにCookieを拒否する権利を与えるために、デベロッパーはCookieバナーを表示する義務を課せられている。なるほどこうした規制はユーザー保護を最大の狙いとしているが、その結果はどんなサイトを見るにもまずCookieバナーをクリックしなければならないという状態だ。
フリードマン氏は「GitHubは開発者のプライバシー保護を追求している。しかしCookieバナーはいらだたしい。そこで解決策を探すことにした。その方法はすぐ判明した。必須ではないCookieを使用しなければいいのだ。まったく簡単なことだった」と書いている。
公平を期すためにいえば、GitHubのようなデベロッパー向けサービスの場合、通常のコンテンツサイトよりCookie廃止は簡単だったはずだ。実際、このTechCrunchサイトを開くときにCookieバナーが表示される読者は多いはずだ(もちろ私はこれに気づいているが、大勢の読者がコメントで指摘してくるに違いない)。結局のところGitHubは有料サービスを提供しているし、オーディエンスの大半は十分に知識があるので拡張機能を使用して不要なCookieやトラッカーをブロックしているに違いない。そのためCookieでは、さほど意味あるデータは収集できないのかもしれない。とはいえGitHubはCookie追放を決めた最初の大規模サイトの1つであり、多少でもトレンドを動かす可能性がある。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:GitHub、Cookie、プライバシー
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)