GitHubが今日(米国時間3/1)から大企業向けの提供物を拡張する。元々デベロッパーが効果的にコラボレーションし、ソースコードを共有するためのサービスだったGitHubだが、最近ではそのツールのエンタープライズバージョンを提供して、同じサービスを大企業が自社のために自社のデータセンターやAWS、Azureなどの上でホストできるようにしている。今日発表されたのは、企業自身が動かすバージョンというより、前からあるGitHubサービス本体の企業用バージョン、ビジネスバージョンで(下図)、というか‘プラン’で、それはユーザー一人あたり月額21ドルで利用できる。
では、無料や月額7ドルや9ドルの従来型サービスと、21ドルのビジネス用サービスプランは、どこがどう違うのか。この高い月額のサービスでは、上述の、GitHubツールのエンタープライズバージョンと同じく、Ping Identity, Okta, Azure ADといったSAMLベースのシングルサインオンがサポートされる。そしてアドミンがユーザーアカウントの供与やパーミッションの管理を行えるし、アカウントの供与/解消の自動化もできる。GitHubのエンタープライズバージョンにあってビジネスバージョンのサービスプランにないものといえば、Team Syncだけだが、これも年内にはサポートが予定されている。
さらに99.95%のアップタイムが約束され、その約束をSLAが支える。ウィークデーにはサポートにアクセスできる。
というわけでこれは、GitHubにとって当然のような次の一歩だ。エンタープライズバージョンを自分でオンプレミスでホストできるような大企業は多くないし、その必要のないところもある。しかしこれまでは、その必要のないところでも、エンタープライズ機能が使いたければ、GitHub Enterpriseのセルフホストしか選ぶ道はなかった。でもこれからは、もっと容易に、エンタープライズ級のGitHubを使えるし、アドミンの仕事も楽になる。