Googleはバングラデシュの、文字通り路上で、インターネットの普及活動をしようとしている。同社が今日(米国時間11/12)立ち上げた教育事業‘Google Bus Bangladesh’は、この東南アジアの国の50万あまりの児童生徒たちにデジタルのスキルを教えることが目的だ。
世界中の人びとをインターネットにつなごうとする、奇抜な試みはいくつかある。たとえばGoogleの気球や、SpaceXの衛星計画、Facebookのドローンなどだ。しかし今回Googleは基本に戻り、この世界で八番目に人口の多い国で地方従業をやらかそうとしている。計画では今後1年間で、35の地区の500の教育施設(学校など)を訪問し、インストラクターたちが児童生徒にインターネットを最大限に利用するための重要なツール(Webブラウザなど)について教える。
単にバスでやってきた先生たちが教えるだけでなく、児童生徒一人々々にインターネットに接続したAndroidデバイスが手渡される。Googleによるとそのハードウェアは、SymphonyのXplorer W65i(売価70ドル)など、いわゆる入門機だ。このプロジェクトのためのGoogle+のコミュニティもあり、そこで児童生徒たちは考えを述べ合ったり、さらにいろいろな情報にアクセスしたりする。
Google Asia PacificのJames McClureは語る: “バングラデシュは今激しく変化している国で、とくに若い人口が多く、彼らがインターネットの推進力になっている。適切な教育が与えられれば、若者たちはインターネット化されデジタル化されたバングラデシュを構築するための礎石になりえる”。
ぼくも東南アジアに住んでいるので、インターネットが人びとの生活を変える様子をいつも目(ま)の当たりにしている。友だちや家族やエキスパートの人たちとつながること、情報やニュースに容易にアクセスできること、エンタテイメントを楽しむメディアでもあること、インターネットにはいろんな可能性があるが、途上国の人たちの多くはそのことにまだ目覚めていない。スマートフォンやコンピュータを投げ与えるだけでは、だめである。インターネットを怖がらずに積極的に使えるようになるためには、教わる場が必要だ。
まだ世界の総人口の2/3がオフラインだから、このGoogle Bus Bangladeshのような地域的な取り組みの意義と効果は大きい。もちろん多くの人がインターネットを使うようになれがGoogleのビジネスにもプラスだが、しかしそれでも、このようなリソース集約的で時間集約的な企画を実行するGoogleは、一つの国に違いを作り出すという意味で、賞賛に値する。
情報をありがとう、Arif。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))